試験の前日にはしっかり睡眠を取るようにと、よく言われてきましたよね。その理由がようやく明らかになってきました。睡眠科学者のマット・ウォーカー(Matt Walker)さんは、十分な睡眠を取ることが脳の記憶の貯蔵・処理に良い影響を与えてくれることを説明します。
私たちは人生の3分の1を「睡眠」に費やしていますが、それから何が得られるのでしょうか。そして、どうすればもっとうまくできるでしょうか? このTEDシリーズでは、私たちの夜の眠りの背後にある事実と秘密を明らかにします。
- Sleeping with Science, a TED series(YouTube) TEDシリーズの再生リスト
- Sleeping with Science(TED.com) TEDシリーズ
睡眠がどのようにして記憶を定着させているかがだんだんと分かってきました。1つ目のメカニズムは 「ファイル転送」です。ここでは脳の2つの構造が関わっています。海馬は脳の情報の受信箱とでも言うべきものです。新しい記憶のファイルを受信して保持するのが とっても得意です。
2つ目の構造は大脳皮質です。熟睡しているときに「ファイル転送」が行われるのですが、海馬はUSBメモリのようなもので、大脳皮質が大容量のハードドライブです。日中に色々と動き回って、たくさんのファイル(情報)を集めます。でもメモリ容量が限られているので、夜の熟睡状態の間に海馬(USBメモリ)からハードドライブである大脳皮質に移さないといけません。これこそが深い眠りが与えてくれるメカニズムなんです・・・。
- TED Speaker/TED Attendee: Matt Walker(Sleep scientist, professor, author)
- Japanese translation by Moe Shoji. Reviewed by Midori T.(日本語字幕を読む)
睡眠はあなたの生命維持装置であり、母なる自然が限りなく不死を目指した結果であると、睡眠科学者のマット・ウォーカー氏は言います。眠りについての科学に深く切り込むトークで、脳と身体の両方に、睡眠を取ることで起こる素晴らしい利点について、そして睡眠不足によって引き起こされる、目を見張るほどの不利益について教えてくれます。
学習や記憶、免疫機能や遺伝情報に至るまで、睡眠があなたにもたらす影響について聞いてください。よく眠るための役立つヒントも得られます。
- sleepdiplomat.com
- 睡眠こそ最強の解決策である (日本語) 単行本 – 2018/5/19(Matt Walker / Amazon)