米国のEVベンチャー企業 Faraday Futureが、カリフォルニア州での自動運転車運行の許可を取得(13社め)しました。今年後半から、自動運転EV試作車両で走行テストを開始する見込みです。ミシガン州でも同様の許可申請をしています。
Faraday Futureは、ラスベガス近郊に取得した広大な土地(約東京ドーム8個分)に、屋根一面をソーラーパネルで覆った、電力を100%再生可能エネルギーから取得する最先端の自動車工場を建設中です。総投資額は10億ドル(約1050億円)です。
これまでは Faraday Futureによる自動運転車の開発については、ほとんど情報が伝えられていませんでしたが、6月21日にロイターが報じたところによると、Faraday Futureは2015年からサンノゼにある技術開発拠点で完全自動運転も可能な「最高水準のドライバー補助システム」を開発しており、さらにテスラ同様にOTAアップデート機能も備えているとされます。
自動運転用の試作車両は、スーパースポーツEV「FFZero1」とは違ったものになるはずです。Faradayの経営陣には、テスラから引き抜いた人材が揃っており、さらにBMW の電気自動車などを手がけたデザイナーも在籍しています。また、最近では元フェラーリのマルコ・マティアッチ(Marco Mattiacci)氏を役員として迎え入れています。
6月16日にフォルクスワーゲンは、新戦略「Together –Strategy 2025」を発表しています。10年以内に新たな電気自動車を30車種、市場投入するという構想です。電気自動車+自動運転車は、近未来のデジタル都市構想やエネルギー政策、高齢化社会とも整合性があり、その開発競争は新興EV企業を巻き込んで熾烈になっていきます。
- Marco Mattiacci(en:Wikipedia) 元フェラーリのマルコ・マティアッチ氏
- アングル:新興EVメーカー、中国マネー後ろ盾にテスラに挑む(6/15 ロイター)
- テスラ追う新興EV企業Faraday Futureが自動運転車の公道試験許可を取得。カリフォルニアで今年後半にも走行開始(Engadget日本版)
- フォルクスワーゲン、10年以内に30車種の新型電気自動車を投入(6/20 Autoblog Japan)