国連開発計画(UNDP)は、気候変動対策が適切に実施されない場合の「2050年の天気予報」を制作しました。「熱波により子どもが屋外で遊ぶのは過去のもの」「極端な干ばつでパンを食べられなくなる」などと語ります。子どもたちは「これは私たちにとって単なる天気予報ではありません。それは私たちの未来なのです」、そして「今なら未来の天気予報を変えられる」と訴えます。
- Weather Kids(Website) キャンペーンサイト
- UNDP Disrupts Global Television Airwaves with Shocking Weather Forecasts from the Future to Mobilize Climate Action Today(3/21 UNDP)
- “2050年の天気予報は…” 子どもたちが伝える国連の動画(3/21 NHK)
このウェザーキッズ・キャンペーンは、世界気象機関(WMO)およびウェザー・チャンネル(The Weather Channel)と提携して作成され、次世代のために緊急の気候変動対策を呼びかけています。5人の子どもが英語、フランス語、スペイン語で、子どもたちが大人になっている26年後、2050年の天気予報を伝えます。
国連の報告書のデータなどをもとに、シミュレーションした気候変動対策が適切に進められなかった場合の世界の状況で、具体的には、世界の94%の子どもが熱波の影響を受け、「子どもが屋外で遊ぶのは過去のものになっている」としています。さらに、「極端な干ばつで小麦が収穫できず、パンを食べられなくなる」などとして、気候変動にともなう異常気象で世界の人々の生活に深刻な影響が及んでいる可能性があると訴えています。
2050年の天気予報は、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)と UNDPの「Human Climate Horizons」データ・プラットフォームからのデータを使用して制作されています。
UNDPの新しいビデオシリーズ「Climate Action Explained」で、世界中で進行中の多くの印象的な取り組みや気候変動の解決策を下記からご覧ください。
- Climate Action Explained(UNDP)
日本でも2019年7月に環境省が「2100年 未来の天気予報」(新作版)を公開しました。最新の気象状況等を踏まえ、産業革命以前からの気温上昇を1.5度に抑える目標を達成した2100年と、その目標を達成できなかった2100年の天気予報です。下記の北海道内ニュース(HTB News/2022/09/15)の中で参照されています。
*「2100年未来の天気予報」の動画は、著作権・肖像権等の使用期限が満了したため、2023年3月31日をもって公開を終了しています。