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DARPAのスペースプレーン開発(XS-1)はボーイングと共同開発へ

Experimental Space Plane / DARPA

DARPAが進めてきた再利用可能型スペースプレーン開発計画(XS-1)については、ボーイングとともに進めると発表しました。ボーイングは初期段階でコンセプトに従いつつレベルの高いデザイン案を用意しており、その後より高度な設計作業を詰めることができたとされます(5/24/2017 DARPA

ボーイングは2020年に10回の10日間連続飛行テストを目標としてXS-1を開発し、人工衛星打ち上げが可能であることを確認する計画です。ただし、エンジンの完成は早くて2019年の見込みです。

DARPAの次世代スペースプレーン開発計画(XS-1)には、以下の3つの企業連合が開発計画案を提出していました。

この開発計画(XS-1)については、Northrop Grumman/Virgin Galacticによる開発計画案が採用となる見通しと、英専門誌 flightglobal(4/14)が報道していました。

XS-1は、完全再利用可能型のスペースプレーンを使って重量が1,400~2,300kgの小型の衛星を低軌道上に打ち上げるというものです。DARPAでは一回の打ち上げコストを従来(Orbital Sciences Minotaus: ミノタウルス IVロケット)の10分の1となる500万ドル(約5億5,000万円)以下に抑えるという条件を科すことで、小型衛星打ち上げの「コスト破壊」を図ることを狙ったものです。

XS-1はブースターなしで弾道飛行高度まで到達し、そこからは背中にしょったセカンドロケットがペイロードを軌道まで押し上げます。役目を終えた XS-1は大気圏に再突入後、スペースシャトルのように地上の滑走路へと降り立ち、その打ち上げから数時間以内には別の人工衛星を打ち上げる準備が完了できるようになるとのことです。

ロケット業界では既に、SpaceXが大型ロケットの分野で 1stステージの完全再利用可能に成功、また、小型の弾道ロケットの分野でも Blue Originが完全再利用可能に成功するなど、これまでは不可能とされてきた完全再利用可能型ロケットの実用化に向けて大きく前進しています。

XS-1開発計画は、大型/小型以外のマイクロ衛星打ち上げの分野でも再利用可能型が主流となることを意味し、衛星打ち上げ用ロケット(プレーン)は完全に再利用可能型へと移行することになります。

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