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ノーマン・ロックウェルのThe Problem We All Live With(みんなの問題)

ノーマン・ロックウェル(Norman Rockwell、1894年2月 – 1978年11月)さんは、米国の画家、イラストレータです。庶民の哀歓を巧みに描き、米国で幅広い大衆的人気を持っています。1916年から1963年まで The Saturday Evening Postの表紙を飾り、生涯に2,000を超える作品を描いています。代表作に人種差別を痛烈に批判した「みんなの問題」があります。

The Problem We All Live With / Norman Rockwell(Wikipedia)

最も米国的な画家の一人としてユーモラスな作品が多い一方で、後期(1964年)の代表作 The Problem We All Live With(みんなの問題)では、Nigger(黒人の差別語)や KKK(白人至上主義)と落書きがあり、血を連想させるトマトが投げつけられた壁の前を、連邦保安官に守られながら最初に白人の学校に通学する 6歳のルビィ・ブリッジス(Ruby Bridges)さんの姿を描いています。この作品は痛烈に人種差別を批判した一枚です。

ノーマン・ロックウェルさんは、リアリティを追求して民衆のさまざまな物語を鮮やかに描いています。一枚の絵画にドラマを感じさせる構図と構成力、表現力は多くのファンに愛されています。ロックウェルさんは映画制作のように絵画を描いており、感情豊かな演出や小道具、背景の物語が感じられます。

Telling Stories(スミソニアン・アメリカ美術館)では、ジョージ・ルーカス監督とスティーブン・スピルバーグ監督のロックウェル・コレクションから、その作品の魅力を映画の視点から語っています。

ノーマン・ロックウェルさんの絵画(The Problem We All Live With)は、2011年7月にホワイトハウスの大統領執務室の隣室に掲げられました。モデルとなった当時6歳のルビー・ブリッジス(Ruby Bridges)さんを招いて、オバマ大統領と描かれている人種差別について語っています。

Ruby_Bridges_and_Obama
Bridges and President Barack Obama view the painting by Rockwell in the White House. / Wikipedia

ブリッジスさんと面談したオバマ大統領は、ノーマン・ロックウェルの絵画を見ながら「あなたたちがいなかったら、私はここにいなかったかもしれないし、これを一緒に見ることもなかっただろう」と語りかけ、ブリッジスさんは描かれた6歳当時を思い出し「少女は人種差別をまったく何も知らなくて学校に通っていた」「誰もいない教室で・・」、一年生で学んだことは「人は肌の色で判断してはいけないこと」と語ります。

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