南極半島東部の「ラーセンC」と呼ばれる棚氷(たなごおり)の端から最近分離した、長方形で平板状の氷山の写真が NASAから公開されて話題になっています。
NASA IceBridgeの一環として、2018年10月16日に南極半島東部を飛行した際に撮影されました。平板状の氷山は「卓状氷山」と呼ばれ、棚氷から分離する時には幾何学的な形状になることが多いようです。この長方形の氷山の幅は約1.6kmあるようです。
撮影した科学者の Jeremy Harbeckさんは「直角で2つのコーナーを持ったテーブル状の氷山」は視覚的に興味深く、実際に見たことが無かったということです。10月10日から11月18日まで実施される今回の調査では、ラーセン棚氷 A、B、Cに流出したいくつかの氷河の氷の高さの変化を評価しています。
海氷は通常、数m程度の厚さですが、棚氷はもっと厚く数十mの厚さとなることがあります。棚氷は南極・カナダ北部・グリーンランドなどの極地でのみ見られ、最も大きなものはフランスの面積に匹敵する南極のロス棚氷です。
- 2 Rectangular Icebergs Spotted on NASA IceBridge Flight(NASA)
- Operation IceBridge: Tabular Iceberg, 2018 Antarctic Campaign(Flickr)
Rectangular iceberg near Larsen C short / NASA ICE
Footage of the rectangular iceberg off to the left of the screen, taken by the forward camera of the NASA DC-8.
- NASA、長方形の氷山の写真公開 南極海で撮影(BBC News Japan)
- タグ:地球温暖化(Nobuyuki Kokai)