現在開催中のCES 2019で、MATRIX Industriesは PowerWatch(パワーウォッチ)を進化させた「PowerWatch 2」を発表しています。熱電効果を利用した体温発電はそのままにして、最新モデルではベゼル周辺に光電池を配置して発電量を増加させています。光電池のおかげで PowerWatch 2には、内蔵GPS、フルカラーの液晶ディスプレイ、コンパスそして心拍数モニタリングを搭載するのに十分な電力が供給されるようになりました。
充電不要なのに、ペース、距離、歩数、睡眠そしてランニングのケイデンスにいたるまであらゆることがトラッキングでき、機能が充実しています。また消費カロリーの算出は、体温を利用する仕組みによって精度が高くなっています。Apple HealthKitや Google Fitのフィットネスプラットフォームにも対応しています。
PowerWatch 2は第2四半期に出荷される予定ですが、今ならクラウドファンディング(Indiegogo)のキャンペーンで $499(約5万4,000円)のところを$199(約2万1,600円)のディスカウント価格で予約できます。現在目標額10万ドルに対して、52万6,154ドル(526%)に達しています。
ウェアラブル・コンピュータやスマートウォッチなどの最大の課題は電力です。テクノロジーの進歩で省電力や素子の小型化も進化していますが、いま人間の発電能力も注目されています。人間は通常でも20度の外気の中で約100ワット、アスリートなら1キロワットまでの発電が可能のようですよ(笑)
人の体温によって発生する電圧は20〜100mV程度で、電子機器を動作させるには小さすぎます。この小さな電圧を5Vに昇圧するためにDC-DCブーストコンバータが必要です。MATRIXは今日の市場で最も低い起動電圧で、世界で最も効率的なブースターを開発しました。それをマーキュリー(Mercury)と呼んでいます(下図参照)
- 体温・大気間のわずかな温度差で発電する新方式マイクロ熱電発電素子を発明(2018年6月21日 早稲田大学/大阪大学/静岡大学) 微細加工技術を使った小さな熱電発電素子の開発が世界中で行われていいて、分かりやすい説明(^^)