4月15日、米コロンビア大学で2019年のピューリッツァー賞が発表されました。特集写真部門は、「最悪の人道危機」とも言われるイエメンの内戦を捉えたロレンツォ・トゥニョーリ氏の「Lorenzo Tugnoli of The Washington Post」が受賞しました。
- 2019 Pulitzer Prizes(The Pulitzer Prizes) 受賞者一覧
- 2019 Pulitzer Prize for Feature Photography(The Pulitzer Prizes) 16枚のスライドショーがあります。
フォトジャーナリストのトゥニョーリ氏は、2018年11月からイエメンで9週間にわたって壊滅的な内戦を取材しました。彼は5万人もの人々の命を奪い、200万人以上が国内難民となり、そして何百万人もの人々を飢饉の危機に瀕させてきた内戦を告発します。また、水道や衛生・医療システムの破壊により、コレラなど感染症の蔓延も被害を広げています。彼はベイルートに居住し、作品は国際的な雑誌によっても発表されています。
- Winners and finalists from The Washington Post(The Washington Post)
- Lorenzo Tugnoli(Website)
2019年のニュース速報写真部門では、ホンデュラス、エルサルバドル、グアテマラ等の中米諸国から米国を目指す「移民キャラバン」の絶望と悲しみを捉えた、一連の写真を撮影した「ロイター写真スタッフ」が受賞しました。
ロイターはイスラム系少数民族ロヒンギャ迫害に関する調査報道で国際報道部門も受賞しています。ロヒンギャ迫害を取材したロイターのワ・ロン、チョー・ソウ・ウー両記者は、昨年9月に国家機密法違反罪で禁錮7年の判決を言い渡され、現在最高裁で上告審が行われています。
- Photography Staff of Reuters(The Pulitzer Prizes) 20枚スライドショーあり
- ピュリツァー賞、ロイターが2部門受賞 ロヒンギャ調査報道などで(4/16 ロイター)
公益報道の部門では、昨年2月に17人が死亡したフロリダ州の高校銃撃事件(マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校銃乱射事件)での対応を検証した、地元の新聞社「南フロリダ・サン・センティネル」が選ばれています。
- ピュリツァー賞に高校の銃乱射事件報道 フロリダ地元紙(4/16 朝日新聞デジタル)
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