ニューヨーク・タイムズのThe Opinion Pageに、作家 村上龍の寄稿文が掲載されました。これを読んだ タイムアウト東京のエディトリアル・ディレクター、ジョン・ウィルクスは、「とても誠実な文章だと思う。災害について行き過ぎた大げさな報道をしているイギリスのメディアでは見られなかった内容だ。今すぐ彼をハグしたい気持ちだ。」と共感とリスペクトを表しました。
タイムアウト東京には、ツイッターを通じて、外国人フォロワーから、「涙しました」、「これこそ、今読むべき記事だ」などのメッセージが寄せられているそうです。
- 危機的状況の中の希望〜外国人から感動の声続々、村上龍のニューヨーク・タイムズへの寄稿文〜(Time Out Tokyo)
(村上龍氏の寄稿文から)・・・・・私が10年前に書いた小説には、中学生が国会でスピーチする場面がある。「この国には何でもある。本当にいろいろなものがあります。だが、希望だけがない」と。
今は逆のことが起きている。避難所では食料、水、薬品不足が深刻化している。東京も物や電力が不足している。生活そのものが脅かされており、政府や電力会社は対応が遅れている。
だが、全てを失った日本が得たものは、希望だ。大地震と津波は、私たちの仲間と資源を根こそぎ奪っていった。だが、富に心を奪われていた我々のなかに希望の種を植え付けた。だから私は信じていく。
・・・(全文は、Time Out Tokyoへ)
村上龍氏の寄稿文とともに掲載されたイラスト(Brian Staufferさん)は、津波がすべてを奪っていった恐怖感と、その事が被災された方々の脳裏に深く記憶されたことが表現されています。
東日本大震災で、家族や友人を亡くした多くの方々や、小さな子供たちへの「心のケアが必要」だということを痛感させられます。
- Tsunami Op-Ed for New York Times(Brian Stauffer)