10月22日、ロシア国防省は北極圏の氷河の融解によって出現した、新しい島5島を発見したと発表しました。8月と9月に、フランツヨシフ諸島(Franz Josef Land)と、ノバヤゼムリャ列島(Novaya Zemlya)に遠征した調査隊は、ロシアの北方艦隊が主導し、ロシア地理学協会(Russian Geographical Society)の民間人を含む約60人が参加しています。
- 動画:北極圏の氷融解で五つの新たな島出現 ロシア(10/23 AFPBB News)
新しい島はこれまでも衛星画像に写っているのが確認されていましたが、今回の調査で初めて目視で確認されました。北方艦隊の司令官アレクサンドル・モイセーエフ(海軍中将)氏は、モスクワで行われた記者会見で、これらの島はこれまで主要氷河の一部だと考えられていましたが、「融解、溶解、気温変化が島の発見につながった」と説明しています。
9月に発表された地球温暖化に関する国連(UN)の報告書では、2015~2019年の5年間の北極圏の氷河の減少量は、過去最高だったことが明らかになっています。気温上昇による航路拡大とこれまで採掘不可能だった鉱物資源開発への期待から、ロシアは北極圏への関心を高めており、近年相次いで軍事基地や科学基地を設置しています。
今回の遠征で 2027匹の海洋哺乳類を確認。135頭のヒゲクジラ、うち72頭のホッキョククジラ72頭、ザトウクジラ24頭、フィンウェール1頭、ミンククジラ12頭、未確認26頭。121歯のあるクジラ、3つのイッカク、32のベルガス、86のシロイルカを含みます。3種類のアザラシ、lahtak(ウミウサギ)13、ハープアザラシ61、ワモンアザラシ24、正体不明13です。そして、1610のセイウチと44のホッキョクグマを確認して記録しています。
調査は出版物や映画としてまとめられるようです。YouTube映像は北極圏の氷河と動物たち、ロシア地理学協会が撮影したものです。