火星探査計画(Mars 2020)で表面の探査を行う次期ローバー(探査車)の愛称について、NASAは 2万8000件以上の応募作の中からパーセベランス(Perseverance=忍耐)を選出したと発表しました。2021年2月18日にパーセベランスを火星表面に降下させ、1火星年(地球での約678日)の間動き回って様々な調査を行います。
NASA「Mars 2020」は、火星の生命が存在していた痕跡を探るとともに、火星の気象や地質を調査し、将来予定されている有人探査の基礎情報を獲得するためのミッションです。
ミッションの要となる無人探査車「Mars 2020 ローバー」は、NASAがこれまでに実施してきた火星探査の経験をもとに設計されています。2012年から火星上で運用しているマーズ・サイエンス・ラボラトリー(MSL)のローバー「キュリオシティ」を基礎に製作されました。
愛称パーセベランスの全長は3m、幅2.7m、高さ2.2m。重さは1025kgあります。6つの車輪で走行し、活動に必要なカメラ(計23台)やロボットアームを装備しています。内部には各種の観測機器が搭載されており、米国だけでなく、フランスやスペイン、ノルウェーの企業や研究所が開発を担当しています。
現在の火星探査機「キュリオシティ」は、2012年の火星着陸以来、息をのむような美しい画像を地球に送り届けてきました。しかし、1,000枚以上の画像をつなぎ合わせて撮影した今回のパノラマ写真は、精密さという点で群を抜いています。パノラマ写真は18億画素と6億5,000万画素の2枚です。全画面でご覧ください。
- NASA’s Curiosity Mars Rover Snaps Its Highest-Resolution Panorama Yet(3/4 NASA)
- 火星の大地、高解像度パノラマで撮影 NASA探査機(CNN)