日本の菅総理大臣と米国のバイデン大統領は、日米首脳会談を受けて共同声明を発表しました。「日米両国の長年にわたる緊密な絆を祝福し、菅総理とバイデン大統領は、消え去ることのない日米同盟、普遍的価値及び共通の原則に基づく地域及びグローバルな秩序に対するルールに基づくアプローチ、さらには、これらの目標を共有する全ての人々との協力に改めてコミットする。」「日米両国は、新たな時代のためのこれらのコミットメントを誓う。」としています。
- U.S.- Japan Joint Leaders’ Statement: “U.S. – JAPAN GLOBAL PARTNERSHIP FOR A NEW ERA”(APRIL 16, 2021 The White House)
- 日米首脳共同声明(4/16 外務省) 全文
別添: 日米気候パートナーシップ/日米競争力・強靱性(コア)パートナーシップ
- Biden and Suga Agree U.S. and Japan Will Work Together on 5G(4/16 The New York Times)
- 【全文】日米首脳 共同声明(4/17 NHK News)
- 日米首脳会議(NHK) 最新ニュース、解説など
<以下は要約>
日米同盟は、普遍的価値及び共通の原則に対するコミットメントに基づく自由で開かれたインド太平洋、そして包摂的な経済的繁栄の推進という共通のビジョンを推進する。
日米両国は共に、尖閣諸島に対する日本の施政を損おうとするいかなる一方的な行動にも反対する。日米両国は、困難を増す安全保障環境に即して、抑止力及び対処力を強化すること、サイバー及び宇宙を含む全ての領域を横断する防衛協力を深化させること、そして、拡大抑止を強化することにコミットした。
日米両国は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す。日米両国は、香港及び新疆ウイグル自治区における人権状況への深刻な懸念を共有する。日米両国は、中国との率直な対話の重要性を認識するとともに、直接懸念を伝達していく意図を改めて表明し、共通の利益を有する分野に関し、中国と協働する必要性を認識した。
日米両国のパートナーシップは、1)競争力及びイノベーション、2)新型コロナウイルス感染症対策、国際保健、健康安全保障(ヘルス・セキュリティ)、3)気候変動、クリーンエネルギー、グリーン成長・復興に焦点を当てる。
生命科学及びバイオテクノロジー、人工知能(AI)、量子科学、民生宇宙分野の研究及び技術開発における協力を深化することによって、両国が個別に、あるいは共同で競争力を強化するため連携する。また、第5世代無線ネットワーク(5G)の安全性及び開放性へのコミットメントを確認し、信頼に足る事業者に依拠することの重要性につき一致した。
日米両国は、双方が世界の気温上昇を摂氏1.5度までに制限する努力及び2050年温室効果ガス排出実質ゼロ目標と整合的な形で、2030年までに確固たる気候行動を取ることにコミットした。この責任を認識し、菅総理とバイデン大統領は、「日米気候パートナーシップ」を立ち上げた。
より健康でより強靱な未来を見据え、日米両国はCOVAX(COVID-19 Vaccines Global Access)への支援を強化する。日米両国はまた、パンデミックを終わらせるため、グローバルな新型コロナウイルス・ワクチンの供給及び製造のニーズに関して協力する。
- 【詳報】日米首脳会談共同会見 菅首相発言(4/17 NHK News)
- 【詳報】日米首脳会談共同会見 バイデン大統領発言(4/17 NHK News)
最後に「何よりも、日米両国は、両国のパートナーシップが今後何十年にもわたり、両国の国民の安全と繁栄を可能にすることを認識し、確固たる同盟という考え方そのものへの投資を新たにする。」と述べています。