作曲家・伊福部昭(いふくべ あきら、1914年5月 – 2006年2月)さん。独特のリズム・低音楽器の多用・西洋音楽にない和声の使用などで、独自の音楽世界を築きました。映画音楽でも半世紀にわたり活躍、1954年(昭和29年)公開の「ゴジラ」をはじめ、「座頭市」シリーズや「眠狂四郎多情剣」など、300本にものぼる日本映画を音楽で支えました。
1914年(大正3年)、北海道釧路に生まれ、父の仕事で十勝地方の音更村へ移住します。アイヌの人々と交流し、その暮らしに根付く歌や踊りに衝撃を受けたのが音楽との出会いでした。その後旧制中学時代にストラヴィンスキーの「春の祭典」を聴き、「自らの文化に根付いたものを書きたい」と独学で作曲を始めています。
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日本の民族性を追求した民族主義的な力強さが特徴の数多くの管弦楽作品や、「ゴジラ」を初めとする映画音楽のほか、音楽教育者としても知られています。1935年(昭和10年)、21歳で書いたデビュー作の日本狂詩曲(Japanese Rhapsody)は、アレクサンドル・チェレプニン主催の作曲コンクールであるチェレプニン賞第一席を受賞し、楽壇にデビューを飾ることとなります。
伊福部昭さんが小学生の時、父が音更村の村長となったため、音更村に移ります。同地でアイヌと接し、彼らの生活・文化に大きな影響を受けました、代表作の一つ、シンフォニア・タプカーラ(タプカーラ交響曲)は、アイヌの人々への共感と、ノスタルジアから書かれました。「タプカーラ」とは、アイヌ語において「立って踊る」と言う意味があります。YouTubeは、東京ニューシティ管弦楽団 第133回定期演奏会より。
伊福部昭さんは300本にものぼる映画音楽を担当しましたが、唯一のアニメ映画「わんぱく王子の大蛇退治」では、音楽のみならず効果音も伊福部さんが手がけています。
映画「座頭市物語」は1962年の日本映画です。勝新太郎の代表作、座頭市シリーズの記念すべき第一作です。懐かしいですね(^^)