覆面アーティスト・バンクシー(Banksy)さんによる新作が、ウクライナの首都キーウ近郊ボロジャンカ(Borodianka)の破壊された建物の壁に登場しました。バンクシーさんは11日、がれきの中で逆立ちをする体操選手を描いた壁画を公式インスタグラムに投稿しました。キーウ周辺では複数の壁画が見つかっており、バンクシーさんがウクライナ国内で活動しているのではないかとの憶測を呼んでいました。キャプションは「Borodyanka, Ukraine」とだけ記載しています。17日に絵を描く様子を撮影した動画を公開しました。動画で流れる音楽は、旧ソ連時代にウクライナで流行した歌で、作曲家は国家保安委員会(KGB)による暗殺説があるようです。
- banksy(Instagram)
- Banksy unveils mural of gymnast on a destroyed building in Ukraine(11/12 washingtonpost)
首都キーウ北西に位置するボロジャンカは、ブチャ(Bucha)やイルピン(Irpin)と同じく、2月のロシア軍の侵攻開始直後に激しい攻撃にさらされ、4月まで占領されていた町。ロシア軍による徹底的な破壊の爪痕を残す場所として知られています。
- ウクライナで絵お描く様子の動画(Banksy/Instagram)
ボロジャンカには、ロシアのプーチン大統領に似た男性が柔道で少年に投げられているような壁画も見つかっています。バンクシーさんはインスタグラムにこの絵は投稿をしていませんが、地元警察はバンクシーの作品だとみています。(Getty Images)
また、イルピンで撮影された別の画像は、新体操選手が建物の側面にある穴にリボンをかけて演技している様子が描かれています。選手の首にはコルセットのようなものが巻かれています。住民は「不屈の象徴」になると歓迎しています。(Getty Images)