3月20日の国際幸福デー(The International Day of Happiness)に恒例の2023年版世界幸福度ランキングが発表され、フィンランドが6年連続でトップの座を維持しています。このレポートも11年目を迎え、国家としての成功は国民の幸福度によって判断されるべきであると言われるようになってきました。幸福をどのように測定すべきかについても、コンセンサスが高まっています。これは国民の「幸福度」が政府の目標になり得ることを意味しています。日本は昨年の54位から47位に上昇しています。
- World Happiness Report 2023(worldhappiness.report)
今回の調査では、他人に対する善意がコロナ禍以前に比べて約25%上昇。報告をまとめた専門家は「他人に対する善意、中でも見知らぬ人の手助けは2021年に激増し、2022年も高い状態が続いた」と解説しています。
トップ10(昨年)では、1位フィンランド(1位)、 2位デンマーク(2位)、3位アイスランド(3位)、4位イスラエル(9位)、5位オランダ(5位)、6位スウェーデン(7位)、7位ノルウェー(8位)、8位スイス(4位)、9位ルクセンブルグ(6位)、10位ニュージーランド(10位)となりました。昨年9位のイスラエルが4位に上昇、2020年の合計特殊出生率は2.90(OECDでトップ)です(^^)
日本は47位(昨年54位)と上昇しましたが、評価項目では前回同様に「GDP」と「健康寿命」を除き、「汚職の無さ」や「社会的支援」が低い評価です。特に低評価なのが「社会的自由」と、「寛容さ(他者への寛大さ)」です。さらに日本人は「人生評価/主観満足度」が非常に低い評価になっています。
137カ国と地域を含む全てのデータを詳細に見ることができる下記「World Happiness Report 2023」はお勧めです。
戦争で荒廃したアフガニスタン(137位)とレバノン(136位)は、調査で最も不幸な2つの国であり続けています。バルト三国のリトアニアは、上位20位に入った唯一の新しい国であり、2017年から30位以上順位を上げています。
2022年からロシアのウクライナ軍事侵攻が始まっていますが、今回の全体の順位はロシアが70位で、ウクライナは92位でした。ウクライナでは寛容さが急増し、ロシアでは減少しています。ウクライナの苦難や被害の大きさにもかかわらず、2022年9月の生活評価では2014年のクリミア併合直後よりも高く、ウクライナの指導者と国民に共通した目的意識、博愛、信頼がはるかに強くなっていることに支えられているとしています。