英国の覆面アーティスト「バンクシー（Banksy）」が発表した新作が話題を呼んでいます。8月5日、バンクシーは自身のものであることをSNS上で認めましたが、タイトルや注釈はなく、コメント欄でも多くの解釈がなされています。いまにも断崖絶壁から落ちそうな「ヤギ」が描かれていますが、ヤギが象徴しているものは何でしょうか？ いま英国では反移民・反ムスリムの暴動が激化、ヤギは暴動の「スケープゴート」を表しているのでは・・・？。
- Banksy（Website）
- Banksy (@banksy)（Instagram）
コメント欄では、このヤギは集団内の不平を他にそらすため、罪をかぶせられ迫害される「スケープゴート（scapegoat）」を表しており、現在、英国で激化する反移民・反ムスリムの暴動がテーマだと考察する声が上がっています。また、世界の各地では戦争、紛争、分断がかつてないほどに拡大しています。為政者や権力者、扇動者がヤギとなる「スケープゴート」を探しています。私たちはその言動に警戒すべきです。
また、マタイ福音書でイエスの最後の説教（24、25章）の結論で語られる「羊と山羊のたとえ（The Sheep and the Goats）」に有名な言葉があります。
「飢えている人に食べさせ、のどが渇いていたときに飲ませ、旅をしていたときに宿を貸し、裸のときに着せ、病気のときに見舞い、牢にいたときに訪ねてくれた」 人々は「羊」にたとえられ、そうしなかった人々は「山羊」にたとえられます。意識せずに最も小さい者にしたことが、そのままキリストにしたことになる、というたとえです。
- 聖書のことば（山田 耕太）
「ゾウ」好きなバンクシーさんの作品、アフリカゾウとアジアゾウのような？ 作品テーマは人類に足りない「絆」「社会性」か？ ゾウは群れで暮らす高度に社会的な動物で、母親を中心とした母系集団で数頭から数十頭の群れを作って活動します。群れのゾウは生涯にわたる強い絆を築き、お互いや群れを守るために協力することがよくあります。
