トランスペアレンシー・インターナショナル(Transparency International:TI)は、腐敗、特に汚職に対して取り組む国際非政府組織です。クリーン度を100点満点とし、点数が高いほど汚職が少ないことを表します。賄賂、公権力の乱用、公的サービス分野での縁故主義、利益相反防止・情報開示などに向けた法制度の有無などの基準に基づき、公的部門の腐敗度を、0(極めて腐敗している)から100(極めてクリーン)まで指数化しています。2月11日に「2024年腐敗認識指数(Corruption Perceptions Index: CPI)ランキングを発表しています。
- Transparency International(Website)
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2024年の腐敗認識指数の上位3カ国は、180カ国・地域中、100点満点中90点のデンマークを筆頭に、フィンランド、シンガポールと続いています。日本は前年の16位からランクを落とし、71点で20位でした。
主要国では、ドイツが15位、イギリスは20位、フランス25位、米国28位、イタリアは52位、また、中国は76位、インド96位、ブラジル107位となっています。隣の韓国は30位、北朝鮮は180カ国中170位になっています。最下位の180位は南スーダンです。英国、米国、日本が長期的にスコア(順位)を下げているのが気になります(下記を参照)
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トランスペアレンシー・インターナショナルは調査対象の国の内外において、実業家やアナリストに対してその国の腐敗度の印象を尋ね、その結果をもとに指数を算出しています。これは、国によって法律やその強制力が大きく異なるため、実際の汚職事件の件数をもとにした計算は成り立たないためです。世界中の腐敗をリスト化した腐敗認識指数(Corruption Perceptions Index)を1995年から毎年発表しています。
日本は、2012年と2013年が17位、2014年15位、2015年18位、昨年が16位(スコア73)、そして2024年が20位(スコア71)となり、長期的に年々順位(スコア)が低下しています。汚職は世界幸福度ランキングにも大きく影響します。
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- 世界腐敗認識指数ランキング、南アジアで多くの国が順位落とす(2/17 JETRO)
- 腐敗認識指数ランキング、セーシェルがサブサハラ・アフリカで初めて日本を上回る(2/19 JETRO)