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Top 1% net personal wealth share

貧富の格差(世界不平等データベース)と資金不足で深刻な飢餓(WFP)

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世界不平等データベース(World Inequality Database)では、世界上位1%の富裕層が世界の富の36.3%を保有(2023年)しているとしています。新たなデータによると、2024年には米国内の最上位層19世帯だけで1兆ドル(約143兆円)の富を創出。これはスイスの経済規模をも上回るそうです。他方で国連世界食糧計画(WFP)は、資金不足により数千万人が極度の飢餓と餓死の危機に瀕しているとしています。

Top 1% net personal wealth share
Top 1% net personal wealth share 2023 / WID

パリ出身の経済学者でタックス・ヘイヴン研究の第一人者。カリフォルニア大学バークレー校の准教授 ガブリエル・ズックマン氏によると、米国の最富裕層は他の全ての層に比べて「これまで徐々に増加していたが、ごく最近は、超富裕層の資産のシェア拡大が劇的に加速している」と述べています。

米国の上位0.00001%は、1世帯当たり少なくとも450億ドルの資産を持ち、その中には起業家イーロン・マスク氏や、アマゾン創業者ジェフ・ベゾス氏、メタ・プラットフォームズのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)、マイクロソフト創業者ビル・ゲイツ氏、著名投資家ウォーレン・バフェット氏、プライベートエクイティ(PE)投資会社を運営するスティーブン・シュワルツマン氏が含まれます。他の研究者は同規模の資産を持つ人々を「スーパービリオネア」と呼んでいます。

「世界不平等データベース」によると、2023年時点で米国の上位1%の富裕層は米国の家計資産全体の34.8%を保有しています。これに対し、英国の上位1%は21.3%を保有、フランスでは27.2%、ドイツでは27.6%、中国は30.3%でした。そして、南アフリカでは上位1%に54.7%の資産が集中しています。総じて上位1%富裕層の資産が漸増しています。(下記グラフ参照)

Top 1% net personal wealth share
Top 1% net personal wealth share 2023 / WID

今日、紛争、経済不安、気候変動関連の緊急事態などの世界的な危機が相次ぎ、3億4,300万人が深刻な食料不安に直面し、世界の飢餓は急増しています。2025年には、国連WFPの活動は、支援を必要とする人々の3分の1強、つまり世界で最も飢餓に苦しむ人々の約1億2,300万人を支援することに重点的に取り組んでいます。そのうち約半数(5,800万人)は、食料支援へのアクセスを失う差し迫った危機に瀕しています。

昨年、WFPチームは世界80カ国で1億2,000万人以上の人々に食料を供給し、世界中の飢餓のホットスポットや最前線の危機に緊急食糧援助を届けました。最も重要な28の危機対応活動が深刻な資金制約と危険なほどの食糧供給不足に直面していると援助国に警告しています。

World Inequality Report 2022

28のプログラムには、 レバノン、スーダン、シリア、南スーダン、チャド、アフガニスタン、ミャンマー、ウガンダ、ニジェール、ブルキナファソ、コンゴ民主共和国、イエメン、マリ、バングラデシュ、ベネズエラ、ハイチ、モザンビーク、ナイジェリア、ソマリア、ケニア、ウクライナ、マラウイ、ブルンジ、エチオピア、パレスチナ、中央アフリカ共和国、ヨルダン、エジプトの国にわたります。

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