DEC(Digital Equipment Corporation)を一躍一流企業にした1965年に登場したベストセラー/ミニコンピュータ(PDP−8)です。
DECは、1957年にKen Olsen(ケン・オルセン)は、MITで同僚だったハーラン・アンダーソンと共に起業し、マサチューセッツ州メイナードの工場(紡績工場)群の片隅に小さなモジュールメーカとして誕生しています。
オルセン氏は、機械工場で働き始めたのが技術者としての始まりで、ラジオの修理などを行い、近所で発明家として評判になっています。
1950年に MITで電気工学の学士号と修士号(1952年)を取得しています。
DEC本社の正面玄関前に日本国旗が掲揚されており、当時の事情を知らない私は不思議に感じました。日本からも官庁やコンピュータメーカーの多くの人たちが視察(第五世代コンピュータ計画)に訪れるようで、工場群内の時計塔内部には数多く日本語名刺が貼ってありました。視察にきた記念行事でしょうか? ここに来て国旗掲揚の謎が解けました(笑) 私も名刺を貼ってきました(笑)
- Maynard, Massachusetts(Wikipedia) メイナード
レンガ造りの工場群を本社としていたDECには、当時の最先端VAXシリーズや、エキスパートシステムとナレッジエンジニアの研修のため(日本人も?)、世界中から人が集まっていました。
1990年の訪問時には、超優良企業として世界第2位の売上、世界一の利益率、12万5千人の社員と58,000台のコンピュータネットワーク(一企業では世界最大)を有するDECでした。
DEC本社では、社長室が正面玄関の脇(創業時の小部屋)にあり、訪問した時、通訳さん(社員の全員)も社長を親しみをこめてケン(Ken Olsen)と呼んでいました(^^)
地面の高さと階数が異なる工場棟を渡り廊下でつないでいるため、何階にいるのかすぐ分かるように、一階は茶色、二階は赤・・・五階は緑など、全ての工場内の廊下の壁にカラーコード(抵抗)線として塗装されていました。
電子機器のハードウェア製作会社、技術者らしい楽しい発想です(^^)