3月21日、米IBMはホワイトハウス科学技術政策局と米国エネルギー省(DOE)、米国立科学財団(NSF)らと共に、新型コロナウイルスの解析・研究を目的としたコンソーシアム「COVID-19 HPC Consortium」の設立を発表しました。コンソーシアムにはNASAやMITのほか、Google・Amazon・MicrosoftといったIT企業も含まれ、IBMが開発した世界最速(200ペタFLOPS)のスパコンSummit(サミット)を始め、合計で330ペタFLOPSのコンピューティング・リソースを提供します。
- COVID-19 High Performance Computing(HPC) Consortium(XSEDE / NSF)
このコンソーシアムは、これまでにないスーパーコンピューティングの能力(330ペタFLOPS以上となる16のシステム、775,000のCPUコア、34,000のGPUなど)を統合し、世界中の研究者が新型コロナウイルスに取り組むのを支援します。これらの高性能コンピューティングシステムにより、研究者は、疫学、バイオインフォマティクス、および分子モデリングの非常に多くの計算を、数週間、数か月、または数年ではなく、「数時間」または「数日」で実行できます。
IBMの発表によると、すでにオークリッジ国立研究所のスパコンSummit(サミット)は、テネシー大学の研究チームへ計算能力の提供を開始しています。これらの取り組みで、シミュレーションによる8,000種の化合物のスクリーニング(評価)を経て、新型コロナウイルスの感染に影響を与えると予想される77種の低分子化合物の特定に成功しています。
- 新型コロナウイルスに立ち向かう世界最速スパコン(3/11 日本IBM)
- 米国:新型コロナウイルス・ワクチンのフェーズ1臨床試験を開始(3/16 国立衛生研究所(NIH) / CRDS)
The growing coronavirus outbreak is causing chaos in global financial markets, freezing supply chains and causing companies all over the world to create work-for-home plans and ban business travel. At drug companies and research labs, though, the race is on to develop a cure for coronavirus, or at least its symptoms. Here’s what’s at stake, and when the world can expect a coronavirus vaccine.
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