12月22日、マサチューセッツ工科大学(MIT)のMITメディアラボは、MITで航空工学と宇宙工学の教授を務めるデイヴァ・ニューマン(Dava Newman)氏が、2021年7月に新しい所長に就任することを発表しました。ニューマン氏は2015年5月から2017年1月まで、オバマ政権下で米航空宇宙局(NASA)の副長官を務めていました。
- Dava Newman named director of MIT Media Lab(12/22 MIT Article)
- MITメディアラボの新所長は元NASA副長官のデイヴァ・ニューマン教授(12/23 TechCrunch Japan)
ニューマン博士は、「伝説的なメディアラボを率いることは私にとって夢であり、このユニークで創造的で影響力のある、思いやりのあるコミュニティの次の章を書くのを手伝うのが待ちきれません」そして、「MITメディアラボは、科学、工学、芸術、デザインを統合し、人類が直面している大きな課題に創造的に対処するための世界で最高の場所だと本当に思っています」と述べています。
学術的な取り組みとしては、工学、デザイン、生物医学の研究を統合し、月面探査や火星探査で着用できる「BioSuit」という宇宙服コンセプトの開発などに携わってきました。また4つの宇宙ミッションで主任研究者を務め、スペースシャトルや国際宇宙ステーションにおける宇宙飛行士の活動を調査するための実験や手法を開発しました。
ニューマン博士は「将来の宇宙飛行士は、エヴェレスト山の3倍の高さがある火星のオリンポス山を登ったりするだろう。そのためには、着脱が簡単で、動きも自由であり、長いミッションでも快適なスーツが必要なのだ。」と述べています。
- MITが開発:体にフィットする次世代宇宙服「BioSuit」(3/16, 2014 Wired)
TEDxMITにおいてニューマン博士は、将来人間が「地球」と「火星」の両方の惑星で生活するために必要となる研究を講演しています。衛星観測データから地球の気温の上昇と氷河の融解などの予測から、地球の海、陸、気候の再生を支援するアクションや、人間の宇宙での長期活動や惑星間生活に必須となる宇宙服「BioSuit」について語っています。
- DAVA J. NEWMAN(Website)