世界のスマートフォン市場が縮小していても気にすることはない。Googleの最高経営責任者(CEO)を務めるサンダー・ピチャイ(Sundar Pichai)氏は、端末がいずれ完全に姿を消し、代わって人工知能(AI)が遍在する時代が訪れると予測しています。
ピチャイ氏は、初めて株主らに宛てた書簡(This year’s Founders’ Letter)で、「未来に目を向けると、次の大きなステップは’デバイス’という概念自体がなくなっていくことだ」としています。
「ゆくゆくは、どのような形態であれコンピュータそのものが、一日を通して人々を支えるインテリジェントなアシスタントになるだろう。我々は、モバイル・ファーストからAI・ファーストの世界へと移行していく」と、述べています。
Googleは「あらゆる場面においてユーザーのそばに寄り添い、ユーザーが端末に何も入力しなくて済むように支援したい」と、ピチャイ氏は説明しています。
- デバイスという概念はいずれなくなる–グーグルCEO、AIへの注力を表明(CNET Japan)
ピチャイ氏は、インド南部の人口400万人の街チェンナイで育ち、母親は速記者として働き、父親は電気エンジニアで部品の組み立て工場を経営していました。
住まいは二間のアパート、弟と二人でリビングで寝ていました。家には自動車が無く、サンダーが12歳になるまで電話もありません。学業優秀だったサンダーはインド工科大学でエンジニアリングを学び、奨学金を得てスタンフォード大学に進み、博士号を取得しています。
研究者になるつもりでしたが、途中でシリコンバレーの半導体メーカーでエンジニアの職を得て大学をドロップアウトしています。2002年にビジネススクールのウォートンに進みMBAを取得。マッキンゼーでコンサルタント職を務めた後、2004年から Googleでの仕事を始めています。以下に記事が掲載されています。
- インド出身のグーグル新CEO サンダー・ピチャイが愛される理由(2015/08/16 Forbes Japan)