Googleは5月10日、開発者会議「Google I/O 2023」において対話型AI「Bard」の英語版を180の国と地域に公開するととともに、40の言語に対応する計画の一環として日本語と韓国語でも利用できるようになったと発表しました。早速、Googleの高性能な大規模言語モデル(LLM)である「PaLM 2」に移行された対話型AI「Bard」に質問してみました。
- Bard が日本語に対応(5/11 Google Japan Blog)
- Supercharging Search with generative AI(5/10 Google Blog)
2月14日にOpenAIのChatGPT(2/14)の時と同じ質問をしてみました。ChatGPT(今はChatGPT-4が公開)より内容が的確です。「世界経済フォーラムのデータを基に、日本の男女格差の現状や、根強く残る男女の役割を固定化する家父長制が格差の克服を困難にしていると指摘、社会風潮の醸成や女性が平等に社会で活躍できる環境を整備することが重要です」として、文章のまとめ方が洗練されています。
- ChatGPTを試して下さい。根本的な課題が見えてきます。(2/14 Nobuyuki Kokai)
ChatGPTの時と同様に「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」の語源を質問してみました。ChatGPT(2/14)では、意味不明なとんでもない回答でした。「Bard」では正確に解釈して回答しています。さらに他の解答案が示され、補足の追加説明やニュアンスの違いも解る回答になっています。
Bardの回答を「GmailやGoogleドキュメントにエクスポート」できます。また、今後順次、「Googleで検索」アイコンから、Bardの回答を Google検索で簡単に確認したり、ウェブ上でソースを探したりできるようになります。音声による質問テキスト入力もできます。
Bardついては、高性能な大規模言語モデルである「PaLM 2」に移行したことで、高度な数学推論スキルやコーディング機能など、直近に行われた更新の多くが可能になり、この数週間で、コーディング機能は Bardの人気用途のひとつになっています。
Googleは、「大規模言語モデルは、まだ初期段階の技術であり、様々な機能的制約があるとして、この技術を活用する上で、AI原則(英語)を遵守しながら、品質を高い水準で守っていきます」と述べています。