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Googleの量子コンピュータ、世界最速スパコンで47年かかる計算を数秒で処理

Googleの量子コンピューティング部門(Quantum Artificial Intelligence Lab)は、70量子ビットの量子コンピュータをテストしたと発表しています。これは、2019年に発表した53量子ビットの量子コンピュータよりも2億4,100万倍強力であると言われています。世界最速(TOP500)のスーパーコンピュータ(Frontier)で47.2年かかる計算を、わずか数秒で処理しました。2019年にGoogleが「量子超越性」を実証と発表しましたが、IBMが反論していました。Googleの70量子ビット・コンピュータの計算結果で「量子超越性」の議論は決着したように思います。

Google Quantum Computer Is Faster Than The Best Supercomputer / Science Time

今回、Googleが開発した第二世代量子プロセッサ「Sycamore(シカモア)」は53量ビットを70量子ビットとして、さらに量子ノイズ(Quantum noise)にも対処しています。理論的には連携する量子ビットが増えるほど、多数決をとるように訂正能力は高まります。しかし、これまでの装置では、ノイズが増えるなどして逆にエラーが増えていました。

今回、研究チームは超伝導量子ビットがのったプロセッサの回路設計や制御方法などで、エラーが発生する原因を丹念に除去しました。ランダム回路サンプリング(random circuit sampling)と呼ばれるもので、重要な動作の速度を最大化し、量子ノイズによって計算が台無しにされるリスクを減らすことができます。Googleは適切なタイミングで計算を進行させることで、量子がノイズの影響を受けることなく計算を完了するという「明確なフェーズ」を発見したとしています。

はたして、量子コンピュータはついに「量子超越性」に到達したのか? 少なくとも英国の量子企業 Riverlane社の専門家は、「量子超越性に到達したのかどうかという議論に決着がついた」と語っています。

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A refrigerator festooned with microwave cables cools Google’s quantum chip nearly to absolute zero. ERIK LUCERO / GOOGLE QUANTUM AI

Google Instant が AI で進化する(Google’s First Production Server / 1999)


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