Googleが開発した仮想世界(通称マトリックススタイル)では、米カリフォルニア州の道が全て網羅されており、この中で Google Carはすでに400万マイル(約643万km)の距離を走行。この仮想実験は「たった数時間で何十年分もの価値」があるテストができると言います。
Google Carは、現実の世界においては70万マイル(約112万km)しか走行できていません。それも、許可された道2,000マイル(約3,200km)を何度も往復するだけです。さまざまなシチュエーション(自転車の接近や、バイクの信号無視、予測不可能な歩行者の存在など)をテストできる仮想システムと比較して、現実の試運転では限界があります。仮想世界でのテストでもOKにしてくれという Googleの訴えは、あえなく却下されています。
現在のところ、自動走行車は現実世界におけるテストが必須なのに加えて、さらに車には予備のステアリングウィールとペダルシステムを搭載するよう指導する新たなルールが設けられました。Googleの挑戦が今後の法律を含む自走車の世界に大きな影響を与えるのは間違いないでしょう。
自走車プログラムのディレクター Chris Urmson氏による機能説明では、数百もの異なるオブジェクトを同時に検知できるようです。自動車に限らず仮想世界でのテストやシュミレーションは、自律ロボットやロケット/航空機、医療、原子力などの先端技術開発、そして気象や災害対策、都市計画の立案などにも応用され、より高度化して広範囲に発展するのでしょうね(^^)
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