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PCR検査結果とワクチン接種記録をスマホアプリで管理

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国境を越えた人々の移動の本格的な再開につなげようと、新型コロナウイルスのPCR検査の結果やワクチンの接種履歴をスマートフォンのアプリで表示する、世界共通の検査結果証明書の開発が進んでいます。世界経済フォーラム(WEF)とコモンズ・プロジェクト財団(The Commons Project Foundation)などが協力して開発を行っており、日本でコモンパスの実証実験が始まりました。また、ANAでは IATAトラベルパス(IATA Travel Pass)の実証実験を始めています。

CommonPass / commonpass.org(サイトは閉鎖してます)

WEFの藤田隆典(Fujita Takanori)氏は、「これはデジタル証明書なので、改ざんのリスクが低く、持ち運びも簡単です。これは、人々が安全に国境を越えて移動できるようにするための効果的な方法になると信じています。」と述べています。コモンパスの実証実験は、米ユナイテッド航空や香港のキャセイパシフィック航空、ドイツのルフトハンザ航空など、世界各地の航空会社も進めています。日本航空(JAL)と全日本(ANA)は、まもなくアプリをテストする予定です。

WEFなどは、ワクチンの接種履歴も表示できるようにして世界各国の航空会社に採用を働きかけていく方針で、入国手続きへの導入に向けては、政府との連携が進むかが鍵になります。また、ワクチンの接種を希望しない人などへの対応も課題になりそうです。コモンパスの説明は下記リンク(国際文化会館)でご覧ください。

IATA Travel Pass Overview / IATA

およそ120か国、約265社の航空会社が加盟する国際航空運送協会(IATA)が開発を進めているデジタル証明書アプリ IATAトラベルパス(IATA Travel Pass)の実証実験も、全日空(ANA)の国際線で実施します。

IATAトラベルパスは、利用者のパスポート情報を読み取り、顔認証で本人確認したうえでデータを取り込み、新型コロナウイルス検査結果やワクチン接種記録をデジタル証明書として管理するものです。

アプリには最新の各国の入国要件も反映されます。IATAトラベルパスは現在、全世界でANAを含め航空会社13社がプロジェクトに参画。実用化に向けた準備を進めています。エミレーツ航空、エティハド航空、カタール航空の中東3社も今春から実証を開始すると発表しています。

デジタル版のヘルス・パスポートがいよいよ動き出しました。各航空会社や各国政府もデジタルを活用する方向にありますが、現状のようにPCR検査やワクチン接種の規定がバラバラなうえ、さまざまなパスポートや証明書が出回るようになれば、混乱に拍車をかけることになりかねません。オープンな規格にして他のシステムと互換性を持たせる形で開発し、アプリどうしの互換性を高め、利便性を向上させることが欠かせないと思います。

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