7月18日、ソフトバンクグループは英半導体設計ARMホールディングスを約240億ポンド(約3.3兆円)で買収すると発表しました。
あらゆるものがインターネットにつながる IoT(インターネット・オブ・シングス)時代を見据え、同領域に強みを持つ同社を買収することで需要の取り込みを目指します。
日本企業による海外での M&A(合併・買収)としては過去最大規模になります。
孫正義社長は、ロンドンで行った会見で「IoTは人類史上もっとも大きなパラダイムシフトになる」と指摘します。
「IoTの時代の中心の会社はARMだ」と述べ、買収に自信を示しました。
記者発表では「10年来、考えてきた案件と語ります。孫正義氏が社長に留まった理由のように思います。
いよいよ、その日が来た」「ソフトバンク創業以来、最もエキサイティングな日」と、熱い言葉で語っています。
ARM買収の狙いについて、以下のように述べています。
- マーケットリーダー: ARMは独自の基盤技術を保有
- 成長ポテンシャル: 巨大市場: モバイル、エンタープライズ、IoT
- 当社の戦略に適合: 大きな長期的潮流に投資
- ARMの将来: 非公開企業として、長期的・戦略的に投資
ソフトバンクは、人工知能(AI)が人間の能力を超えるシンギュラリティ(特異点)に向けて、AIとスマートロボット、IoTの3領域が鍵を握ると判断しています。6月の株主総会でも2040年にはスマートロボット数は全人口を超える100億台、IoTデバイスは10兆台(1人当たり1000台超)になるとの予想を紹介し、この分野を強化する方針を示していました。
- 柳井正と孫正義に共通する「原体験」と「失敗力」(Forbes Japan)
海外向けと日本国内向けの記者会見が行われています。動画配信(英語会見)と説明資料(42page/pdf)、そして動画配信(日本語会見)と説明資料(32page/pdf)を掲載しています。 Global investor conference call [English]もあります。
- 当社によるARM買収の提案に関するお知らせ(SoftBank)