コードネームBFR(Big Falcon Rocket)は、米スペースX(SpaceX)が民間資本により開発している、次世代の「完全再使用型」の打ち上げ機と宇宙船からなる宇宙飛行システムです。この設計には、打ち上げ機と宇宙船に加えて、素早い再打ち上げを実現する地上設備や、低軌道 (LEO) 上の宇宙空間で燃料補給を行う技術も含まれます。宇宙飛行システムのうち、2段目の宇宙船部分はスターシップ(Starship)、1段目のブースター部分はスーパー・ヘビー(Super Heavy)と呼ばれています。
- SpaceX次世代ロケットの試作機「Starhopper」(Google検索)
スターホッパー(StarHopper)は、Starshipの実物大の建設に先立ち、SpaceXが新しいRaptorエンジンの重要な準備試験を実施するのを支援するために設計された小型版のテスト機です。テストは順調のようです(^^)
BFR(SpaceX – Mars)は、スペースXの既存の「ファルコン9とファルコンヘビーロケット」、それにドラゴン宇宙船を置き換えるものとして設計されています。スペースXの見積もりでは、BFRでは完全再使用と発射地点への帰還が実現することから、打ち上げ費用はこれら既存の中型/大型ロケットよりも安くなり、既に引退した小型ロケットのファルコン1よりも安くなると推定しています。既存のロケットを2020年代前半にもBFRで完全に置き換えたいとしています。
BFRの用途としては、以下のような様々なものが計画されています。
- ・従来からの地球軌道への衛星打ち上げ。
- ・月周辺への長期間のフライト。
- ・火星への物資・人員の輸送。
- ・外惑星領域への宇宙飛行士による長期フライト。
- ・地球上での旅客を乗せた長距離輸送(2地点間で1時間以下)。
- 30分で地球を半周するSpaceXの旅行プラン(TED: Gwynne Shotwell)(Nobuyuki Kokai)
スペースXのCEOイーロン・マスク氏は、火星に有人基地を建設することを計画しており、将来的にはそれが自給自足可能な入植地となることを夢見ています。
- SpaceXが地上係留なしでのStarHopperの「ホップ」飛行に初成功(7/28 TechCrunch Japan)