アイスランドにある大気中CO2回収プラント:オルカ(Orca)

アイスランド南西部の荒涼とした丘陵地帯に巨大なファンを設置して、空気中から二酸化炭素(CO2)を取り込みます。取り込んだCO2を地中深くに固形化して埋蔵するというプラントです。スイスの直接空気回収(DAC)テクノロジー企業クライム・ワークス(Climeworks)と、多孔質の玄武岩にCO2を注入し石化させて貯蔵する技術をもつカーブ・フィックス(Carbfix)が進めています。(YouTube参照)
現在年間50トンの二酸化炭素を回収・貯留している既存プラントを拡張し、処理能力を年間4,000トンに高める計画としています。

回収した二酸化炭素を地下で固形化する方法がどこでも使えるわけではありません。カーブ・フィックスのアラドッティル氏によれば、かなりの広さで海底を利用できる可能性があるものの、このプロセスに適した岩盤があるのは大陸の約5%だそうです。

2014年から現時点までで6万5,000トン以上の二酸化炭素を地下に注入したそうです。ほぼすべてが地熱発電所で生成された二酸化炭素で、空気から回収したものではありません。注入する液体をどんどん増やしても、地中の空間が満杯になる兆候は見られないと話しています。

大気中のCO2を直接回収(DAC)テクノロジー企業はどこもコストの高さが悩みです。画期的ですが、今はコストのかかる地球温暖化対策の一つです。このDACプラントは、シャチを意味するオルカ(Orca)と呼ばれています。アイスランド語のオルカ(Orka)には、エネルギーという意味もあるそうです。

空気からのCO2回収に取り組んでいる企業としては、他にカナダのカーボン・エンジニアリング(Carbon Engineering)があります。同社によれば、提携企業とともに年間100万トンの二酸化炭素を回収可能なDAC施設の建設を進めているということです。

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Orca sets a high bar for the emerging carbon dioxide removal industry by providing accessible, fully measurable and permanent CO2 removal. / Carbfix(Facebook)

マイクロソフトなどの企業や、中国、米国、欧州連合の指導者らが、「ネットゼロ」という排出量削減目標の達成に向けた長期計画に取り組むなかで、2021年には、工学的な気候変動対策が注目と投資を集めつつあります。テスラを率いる大富豪のイーロン・マスク氏は1月、「最も優れた炭素回収テクノロジー」に1億ドル(約105億)の賞金を出すと発言しています。

レイキャビク・エナジー(Reykjavik Energy)傘下のカーブ・フィックス(Carbfix)と提携して、アイスランドで二酸化炭素回収拠点を構築しているスイス企業のクライム・ワークス(Climeworks)は、進行している「気候危機」を抑制するには、あらゆるテクノロジーによる対策が必要だと話しています。

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