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カナダ先住民に対する同化政策を推進した寄宿学校制度

カナダの先住民寄宿学校(Canadian Indian residential school system)は、1831年に始まり1996年まで存続した先住民子女に対する同化政策を推進しました。政府が支援しキリスト教会(カトリック教会、聖公会、メソジスト、合同教会、長老派)が運営しました。この間にカナダの先住民族やイヌイットメティスの約15万人の子どもたちが収容されました。2015年12月のTRC Reports(カナダ真実和解委員会)で寄宿学校制度を「文化的ジェノサイド」(文化浄化)と結論付けています。悲惨な環境にあった寄宿学校に関連した死亡者数は記録が不完全なため不明ですが、3,200人以上や6,000人以上とする推定もあり、その多くが埋葬された場所も不明なままです。2021年5月、139校中で最大規模のカムループス寄宿学校跡地で215人の子どもの遺骨が確認されています。

Kamloops Indian Residential School 1930 / Wikipedia

寄宿学校には厳しい規律と体罰があり、教師や管理者から性的・身体的暴行を受けるなど、さまざまな虐待を受けていました。先住民の言語を話すことは抑制、禁止され、英語やフランス語の使用を強要。インフルエンザや結核の発生率も高く、劣悪な衛生環境にありました。また、寄宿学校の生徒たちは公立学校の生徒と同等の教育は受けられず、資金不足の学校のために働いていました。さらに生徒との面会は、刑務所と同様に学校側が厳しく管理し、保護者の面会を完全に拒否する学校もありました。

オレンジ色が印象的な写真は、2022年世界報道写真大賞(2022 World Press Photo of the Year)を受賞したアンバー・ブラッケン(Amber Bracken)氏のカムループス寄宿学校(Kamloops Residential School)です。2021年5月に地中レーダーによって学校跡地に215人の子どもの遺骨が確認されました。子どもたちを悼み、道端に十字架を立ててオレンジ色のドレスが吊るされています。

オレンジ色のドレスは、寄宿学校に6歳のフィリス・ウェブスタッド(Phyllis Webstad)さんが入学したとき、祖母が着せてくれた真新しいオレンジ色のシャツを剥ぎ取られたことに由来しています。先住民族のアイデンティティを寄宿学校制度が奪ったことを象徴しているとして、オレンジ色がシンボルカラーとなっています。

2022 Photo Contest, World Press Photo of the Year / World Press Photo

1962年12月25日にCBC放送協会で放送された TVドキュメンタリー・スペシャル「The Eyes of Children」では、ローマカトリックが運営した「カムループス寄宿学校」における、子どもたちの日常生活をかい間みることができます。

YouTubeでドキュメンタリーを観るときは下記から

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