デジタル社会における著作権問題(ジブリと常識の範囲)

  • Media

スタジオジブリ(STUDIO GHIBLI)が9月18日、「今月からスタジオジブリ全作品の場面写真を順次提供することになりました。今月は、新しい作品を中心に 8作品、合計400枚提供します」と公式サイトで発表しています。そして、鈴木敏夫プロデューサーから、「常識の範囲でご自由にお使いください」とのメッセージも掲載しています。この背景には「著作権の使い方を間違えると作品が消えてしまう」という危機感があったそうです。

崖の上のポニョ(2008)作品静止画 / スタジオジブリ

TOKYO FMほかで放送中の「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」で8月9日・16日の2週にわたって、「ジブリと著作権」をテーマにトークしており、その中で「著作物はいろんな人が使いやすい環境に本来あるべき」という持論を語っています。

鈴木プロデューサーは、法律で著作者を守ることも大事だが、ライセンスビジネスとは別の観点から、「著作物は、誰かが読んで、見て、聞いてくれないと意味がない。常に世の中の人に楽しんでもらい、話題に上がる、それが一番重要。作った人のものだけど、作った人だけのものじゃない」と語っています。

ジブリの過去作品は「もう支えてくれた、見てくれた人のものです。みんなへの恩返し」と、今回の場面写真の提供につながるような発言をしています。「ジブリと著作権」は下記からお聞き下さい。

借りぐらしのアリエッティ(2010)作品静止画 / スタジオジブリ

作品が消える例に挙げていたのは「火垂るの墓」(1988年、高畑勲監督)です。1967年に初版が発行された野坂昭如氏の原作は、ジブリが映画化を企画した頃には絶版の危機にあったそうです。絶版になると書籍の現物が流通しなくなるため、当該書籍を書店で注文しても入手できなくなり、やがてこの世から消えていくことになります。

「映画化という著作物の利用によって、野坂氏の原作はいまも流通して広く知られており、作品も、作家も、長く生きつづけることになりました」と述べています。

千と千尋の神隠し(2001)作品静止画 / スタジオジブリ

2019年までスタジオジブリはインターネットでの配信に消極的でしたが、配信サービス会社と組むことで、今までDVD購入または海賊版での鑑賞手段しかなかった、海外におけるジブリ作品の認知度向上にもつながると判断したそうです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です