中国ロケット(長征5号B)の残骸が地球落下へ: NASA長官が声明

中国が4月29日に打ち上げた大型ロケット(長征5号B)の1段目(コアステージ)が、2021年5月9日の昼前後に大気圏に再突入する見通しです。この宇宙ゴミは20トン近い重さで、ロケットのコアステージが空になったものです。制御不能の状態で地球に落下する宇宙ゴミ(スペースデブリ)としては1991年以降では最大の質量で、歴史上で見ても4番目の規模となります。これからも同様の事態が繰り返され、国際的なルール作りの議論が必要です。5月9日、NASA長官が声明を発表しています。

大半の宇宙ゴミは地表に衝突する前に地球の大気で燃え尽きます。しかし、ロケットのような大型の物体は一部が再突入時に燃え残り、人の住む地域に到達する可能性があります。中国ロケット(長征5号B)については、重さ17.8tもの大型のコアステージが軌道上で切り離される仕組みから、打ち上げ当初から残骸が燃え尽きずに地上に落下するのではとの懸念が報じられていました。

昨年2020年5月11日に実際にコアステージが大西洋上で大気圏再突入を果たすと、その進路上にあった西アフリカのコートジボワールでは、長さ10mや50kgの金属管が落下して一部が民家の屋根に刺さる被害が出たと報じられています。

<5/9追記:コアステージ(長征5号B)の残骸はインド洋に落下、米軍も確認>
米宇宙軍が長征5号Bコアステージの軌道を追跡しています。また、ロシアのロスコスモス(Roscosmos)もコアステージを追跡しています。当然、中国(中国国家航天局)も追跡していると思いますが? 情報の公開はなし?

1967年に宇宙条約が締結された時、宇宙に進出していた国家、政府は2つだけでした。同条約は今なお、外宇宙における活動を規制する主要な国際文書となっています。

NASA Administrator Statement on Chinese Rocket Debris / NASA

5月9日、アメリカ航空宇宙局(NASA)のビル・ネルソン(Bill Nelson)長官は、中国の大型ロケット「長征5号B」に関する声明を発表しました。「宇宙で活動する国は、物体の再突入に対して、人々や財産へのリスクを最小化しなければならず、運用の透明性は最大化させなければいけない」と指摘、「中国はスペースデブリ(宇宙ごみ)に関して、責任ある基準を満たしていないのは明らかだ。」と批判しました。

そして、「中国とすべての宇宙で活動する国、民間企業は、宇宙活動の安全性と安定性、そして長期間の持続性を確保するため、責任と透明感を持って行動することが重要だ。」と指摘しています。

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