日本では「性的同意」について未だに刑法に含まれておらず、現刑法では暴行・脅迫を証明できた時、もしくは心神喪失・抗拒不能だと認められた時(これを証明するハードルはかなり高い)でなければ犯罪と認められないのが現状です。伊藤詩織さんら4人の女性が、性的同意についての分かりやすいアニメーションを制作しています。
- YesはYes NoはNo(Shiori Ito (Hanashi Films) / Vimeo)
- YesはYes NoはNo(Shiori Ito / YouTube)
伊藤詩織さんは「現在、日本では私たち一人一人の性的同意が無視されてしまうような刑法になっています。それによって見過ごされてきた犯罪がどれほどあったことでしょう。どれだけの涙が流されてきたことでしょう」と述べています。
アニメーションを作った理由は「性教育がきちんとされておらず、性的同意についての教育も学校でままならない中、もっと基本的な性教育や相手を敬う関係性などを、大人だけでなく子どもにも伝えることができる動画を制作するべきだと思いました」と語っています。(Buzz Feedから)
- 子どもにも分かりやすい「性的同意」についての動画。伊藤詩織さんがアニメーションで伝えたかったこと(Sumireko Tomita / Buzz Feed)
これまで、英語では「相手が紅茶を飲みたくない時に、無理やり飲ませるのはいけないですよね」と、性的同意をお茶に誘うことに例えた動画などが出ていました。しかし、子どもにも分かりやすい日本発の動画は、あまりありませんでした。
- 「セックスへの合意」がきちんとわかる「お茶のたとえ話」(2017 Buzz Feed)
今後は、性教育に使えるようなアニメーション動画を、シリーズとして作っていく予定ということです。
ナレーション:伊藤詩織 / イラストレーション:小林エリカ / 音楽:寺尾紗穂 / アニメーション:ふるやまなつみ / 英語字幕:一般社団法人Voice Up Japan, Speak Up Sophia
YesはYes NoはNo from Shiori Ito (Hanashi Films) on Vimeo.
2017年法改正にあたり、3年を目途に再度、刑法の見直し(2020年)を検討することになっています。刑法改正に向けて Change.orgで電子署名をすることができます。
- 法務大臣へ、性犯罪における刑法改正を求めます。(Change.org)
現在、10万人超えの賛同者 - 第14回性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループ(令和2年3月30日)(法務省)
- 性的同意年齢(Wikipedia)