世界都市(英語:global city, world city)とは、主に経済的、政治的、文化的な中枢機能が集積しており、グローバルな観点による重要性や影響力の高い都市のことである。グローバル都市ともいいます。
1970-1990年代、ニューヨークやロンドンは国際的な金融、ビジネス・サービスと文化、ツーリズム、デザイン、通信などの中心として生まれ変わることで「世界都市」と呼ばれるようになりました。
一方、東京は大都市圏としてみてみると金融やサービス、ハイテク、卸売業から都市型工業にいたるまで集積し、フルセット型の産業構造として発展しています。
この時代は、ニューヨーク・ロンドン・東京の3都市を「本物の世界都市」と定義しており、世界都市としての三強時代が続いていました。
2014年現在、主要な学術調査において最も評価されている世界都市はニューヨークとロンドンであり、他のあらゆる都市を引き離し「二大世界都市」としての地位を確立しています。
かつて「三大」の一角と評価されることが多かった東京は、東京金融市場が担うグローバルな機能がニューヨークやロンドンほど発展しなかったことや、日本の長期的な経済の低迷などもあり、一歩後退したとされています。
ただ、依然として東京の総合的な都市力は非常に高く、パリを含めた上位4都市を「四大世界都市」として位置付けることも多いようです。
世界都市指数(ランキング)は、世界各国のシンクタンクやメディア、経済誌の調査部門などが実施しています(世界都市 / Wikipedia参照)
日本発の世界都市ランキングとして一般財団法人 森記念財団 都市戦略研究所が、2014年10月9日、7回目となる世界の都市総合力ランキング「Global Power City Index 2014」を発表しています。(2014年版10/9修正)
- 世界の都市総合力ランキング 2014(森記念財団):概要PDF版
都市の力を表す主要な6分野(「経済」「研究・開発」「文化・交流」「居住」「環境」「交通・アクセス」)における70の指標に基づいて評価しています。
東京の世界ランキングは4位、「経済:1位」と「研究・開発:2位」は評価されていますが、「文化・交流:6位」「環境:9位」「交通・アクセス:10位」「居住:17位」が低いことが分かります。
来日観光客向けのビジネスとして「カジノ」を含めた「統合型リゾート」というものが検討されているようです。ジャーナリスト冷泉彰彦さんが、成熟国の大都市には統合型のリゾートがない理由と、もっと効果的な政策を提言しています。
また、2013年の観光客が過去最高を記録したニューヨークの「りばてぃ♪」さんが「日本国内の内なるグローバル化の重要性」を訴えています。同感です。
- 統合型リゾートというビジネスは、どうして成熟国の大都市向けではないのか?(冷泉彰彦 / Newsweek)