12月14日米TIME誌は、毎年恒例の「今年の人」に「抗議する人」を選びました。チュニジアに始まった「アラブの春」や、ニューヨークから始まった米国の反格差運動「ウォール街を占拠せよ」など、デモが歴史をつくる原動力となったとしています。
今年は、フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアが大きな影響力を持ったと評価しました。中東で相次いで独裁政権が崩壊するなど、デモが国の体制を変えるまでになったと指摘します。
TIME誌は、財政危機に陥ったギリシャや選挙不正が指摘されたロシアなどを含め、抗議デモが今年起きた国々の人口を合わせると、約30億人にも上ると指摘します。
「個人の行動が全体の大きな変革を生み出せることを示した」と称えています。
一方「政治家は次の選挙より先のことを考えられないし、難しい決断を拒んでいる」とし、標的となっている各国指導者らを厳しく批判しています。
米タイム誌の TIME’s Person of the Year(今年の人)は、1927年から始まっています。
TIME誌が個人以外を選出したのは、2006年「あなた」、2003年「アメリカ兵」、1975年「アメリカ女性」などがあります。
1923年創刊の米タイム誌、80年以上に及ぶ「今年の人」を見ると、世界(米国中心です)が、「その年」何に注目していたのか、時代の移り変わりが解ります。
1927年、最初の「今年の人」は、チャールズ・リンドバーグ(Charles Augustus Lindbergh)でした。
1927年5月20日5時52分(出発時の現地時刻)、スピリットオブセントルイス号でニューヨークのルーズベルト飛行場を飛び立ち、5月21日22時21分、パリのル・ブルジェ空港に着陸、大西洋単独無着陸飛行に初めて成功します。