感情を持つロボットはまだまだできそうにありませんが、人間は既にロボットに対して感情を抱いており、そのような本能的感覚は様々な結果を引き起こしうると、ロボット倫理学者のケイト・ダーリング(Kate Darling @grok_)博士は言います。生物学的に人間は、ロボットに意思や生命を見るようできていて、それが人間自身のより深い理解に繋がりうることを学びましょう。
ロボット倫理学の第一人者ダーリング氏は、MITメディア・ラボの研究者であり、そこで社会的ロボット工学を研究し、人間とロボットの相互作用に関する実験的研究を行っています。このTED Talkで面白いワークショップを紹介しています。
赤ちゃん恐竜ロボットを5体用意し、5つのグループに渡し名前を付けて1時間くらいそれで遊んでもらいました。それからハンマーと斧を出して、ロボットを痛め付けて殺すように言いました。その結果は・・・?
最後にダーリング氏は、「子供がルンバに対して優しく接するとき、兵士が戦場でロボットを救おうとするとき、人々が赤ちゃん恐竜ロボットを傷つけることを拒むとき、ロボットはモーターと歯車とプログラムだけのものではありません」「私達自身の人間性の反映なのです」と述べています。
ロボットの普及は、製造分野から輸送、教育、医療、高齢者介護、オフィス、そして私たちの家へと移動しています。しかし、倫理と法律は追いついていません。現時点で家庭用ロボット、ソーシャルロボットは必ずしも順調ではありません。ただ発展の方向性に変わりはなく、デザインの「多様性」や「不気味の谷現象」なども含めて、真剣な議論を必要としています。
- TED Speaker: Kate Darling(Robot ethicist)
- Japanese translation by Yasushi Aoki. Reviewed by Kazunori Akashi.(日本語字幕を読む)