2月1日、WHO(世界保健機関)は、感染がほかの地域にも広がるおそれがあるとして、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。
WHOによりますと、ジカ熱(Zika fever)は、2015年5月にブラジルで感染が確認されてから、これまでに中南米を中心に25の国と地域に広がり、感染者は今後400万人に上るおそれがあるとしています。
ジカ熱は、新生児の脳が先天的に小さく、脳の発達に遅れがみられる「小頭症」との関わりも指摘されていますが、予防のワクチンなどはありません。
ジカ熱は「ジカウイルス」を持つ蚊に刺されることで発症するウイルス性の感染症です。感染すると3日から12日間ほどの潜伏期間の後、発熱や頭痛、それに関節痛などの症状を引き起こします。
ウイルスを媒介するのは主に熱帯や亜熱帯に生息する「ネッタイシマカ」や、日本にも生息する「ヒトスジシマカ」です。去年5月以降にブラジルで感染が確認されて以降、中南米を中心に24の国や地域に広がり、アメリカやヨーロッパでも流行地を訪れた人たちが帰国後にジカ熱を発症するケースが報告されています。
- WHO ジカ熱 緊急事態宣言(NHK NewsWEB)
- ジカ熱について(厚生労働省)
1947年にアフリカ大陸のウガンダ「ジカの森」でウイルスを初めて発見、大陸を横断するように流行しています。2015年5月にブラジルでウィルスが見つかり、中南米で急速に広がっています。
- WWHO Director-General summarizes the outcome of the Emergency Committee on Zika(1 February 2016 / WHO)
- Zika Virus(CDC)米国CDCのジカ熱特集
- ジカ熱関連ニュース(Googleニュース検索)