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ツールがないNYの救急病院の内部を医師が撮影(NYT)

米国で新型コロナウイルスの感染者が急増するなか、ニューヨークのクイーンズ地区にあるエルムハースト病院(Elmhurst Hospital)の内部を撮影した映像が公開されています。病院の最前線にいる救急医療医であるコリーン・スミス医師(Dr. Colleen Smith)が、医療現場の深刻な状況を訴えたいと撮影しました。新型コロナウイルス患者の病床や担架、人工呼吸器、医療スタッフを守るN95マスクや防護服などの医療用品、そして遺体安置所のすべてが不足、感染患者と医療スタッフの双方が深刻な状態になっていることが伝わってきます。

‘People Are Dying’: Battling Coronavirus Inside a N.Y.C. Hospital | NYT News

本当に遅すぎて、遅すぎるように感じるだけです。私たちは新型コロナウイルスの感染拡大が来ることを知っていました。今日、ますます悪化しています。亡くなった患者の遺体を保管するために冷凍トラックを配備しました。不足している人工呼吸器の確保、またはCPAPマシンさえも入手しようと努力しています。

エルムハースト病院では、最初は咳や発熱のある患者を隔離し、患者の周囲により注意を払うように努めていました。他の患者には必ずしも特別な注意を払う必要はありませんでした。そして、発熱はないが腹痛を伴う患者や自動車事故に遭った人などが連れてこられ、X線と胸部CTで新型コロナウイルス(Covid-19)と一致する所見があったことに気づき始めました。

そして、多くの看護師と主治医の数人が新型コロナウイルスに感染、担当部署だけでなく一気に病院全体が院内感染の不安な状況に陥りました。医療スタッフは一日中N95マスクを外せなくなり、使い回しも常態化しています。何もかも足りない、必要な防護具もありません。

ニューヨーク市の保健局は、545床のエルムハースト病院を「危機の中心」と呼んでいます。メディアに内部映像を公開したスミス医師は、「状況の悪化を市民に知ってもらいたい。人々は死にかけています。救急部門や病院で新型コロナウイルスを処理するために必要な医療ツールがありません。」と、強く訴えています。

‘People Are Dying’: Battling Coronavirus Inside a N.Y.C. Hospital | NYT News
  • ニューヨークの病院内部を医師が撮影「状況は悪くなっている」(3/30 NHK News)

An emergency room doctor in Elmhurst, Queens, gives a rare look inside a hospital at the center of the coronavirus pandemic. “We don’t have the tools that we need.”

米CDCによると、3月30日までに全米の感染者数は14万904人、ニューヨーク、ニュージャージー、コネチカット各州はそれぞれ5万9,219人、1万3,386人、1,993人となっています。

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