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ニューヨーク・タイムズ紙は完全デジタル化も視野へ

7月27日、米ニューヨーク・タイムズ紙(The New York Times)が発表した2017年4~6月期の決算は、純損益が1559万9000ドル(約17億円)の黒字となりました。前年同期は海外支局の閉鎖やリストラ費用などを計上して21万1000ドルの赤字でした。

NYSE:NYT / Google

売上高は9.2%増の4億0707万ドル。このうち購読料収入は13.9%増の2億5004万ドル。特に電子版が46.4%増の8250万ドルと大きく伸びています。

広告収入は印刷版の落ち込みを電子版がカバーし、0.8%増の1億3223万ドルとなっています。

この好決算を受けて、ニューヨーク・タイムズ株(NYSE:NYT)は大幅に上昇、株価は20ドルに迫って2008年4月以来の水準に上げています。

トランプ政権誕生を背景に、米国のニュースに対する関心が高まり、米国内だけでなく、海外からの読者も増えています。マーク・トンプソン(CEO)は、「世界で何が起きているのかを理解するため、より多くの人が質の高いジャーナリズムにお金を払ってもいいと感じるようになっているようだ」と語っています。

電子版だけを契約する有料読者は期末時点で202万7000人と、前期末から9万3000人増加。2015年7月末の100万人突破まで約4年半かかかりましたが、200万人までは2年弱で達成しました。読者数はクロスワード契約を含めると233万3000人、紙媒体も加えれば計333万人になりました。

印刷版広告収入の落ち込みに苦しみながら、2011年3月にデジタル課金戦略を打ち出して新聞業界を驚かせたニューヨーク・タイムズ、その完全デジタル化も視野に入ってきたようです。

2000-2007 Nuova Sede del New York Times, New, York, NY, U.S.A – Renzo Piano Building Workshop, architects in collaborazione con FXFowle Architects, P.C. (New York) – ph. Michel Denancé / Wikipedia Commons

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