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ファーウェイ(Huawei)やZTEの中国通信機器を巡る疑惑

12月6日、中国通信機器大手 ファーウェイ(Huawei/華為技術)孟晩舟(メン・ワンツォウ)・最高財務責任者(CFO)がカナダのバンクーバーで逮捕されたことで、世界のビジネス界に激震が走りました。孟氏はファーウェイの創業者、任正非(レン・ツェンフェイ)・最高経営責任者(CEO)の娘でもあります。

Huawei, Internationale Funkausstellung 2018, Berlin / Wikipedia

ファーウェイは、1987年に任正非をはじめとする元人民解放軍所属の軍事技術関係者が集い創業、携帯電話のインフラ整備に必要な通信機器を開発するベンダーとして中国・深セン市に設立しています。いまは世界最大の通信ネットワーク機器サプライヤーで、世界第2位のスマホメーカーです。昨年の売上高は約920億ドル(約10兆円)。他の中国テクノロジー大手と異なり、主要市場は海外で、欧州やアジア、アフリカの多くの国々で市場最大手になっています。

中国の HUAWEIや ZTE、Xiaomiのスマートフォンに「スパイウェアが仕込まれている」という疑惑を聞いたことがある人は多いと思います。米中露がサイバー軍や国によるサイバー攻撃を議論しはじめた2010年ごろから、産業スパイや組織的ハッキング事件が度々起きています。

中国においては、民主主義・資本主義国のような私企業は存在しません。株主や経営者の意思決定よりも、中央政府の決定や指示が優先されます。金盾(グレートファイアウォール)を越える国内のVPNサービスを規制できる国です。中国政府の指示を拒めないとしても不思議ではありません。現在の懸案は、ファーウェイが先頭を走る次世代高速通信「5G」技術の構築です。中国の国内企業に、要請があれば政府を支援することを義務付けた「国家情報法」も懸念材料となっています。

日本政府は、各府省庁や自衛隊などが使用する情報通信機器から、安全保障上の懸念が指摘される中国通信機器大手の Huawei(華為技術)と ZTE(中興通訊)の製品を事実上、排除する方針を固めました。

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