アイヌ⺠族をめぐる差別の問題が、さまざまなメディアで報道・指摘されています。また、新しい概念である「マイクロアグレッション」が注⽬されるなど、「レイシャル・ハラスメント」の問題に関心が高まっています。「公益財団法人 アイヌ民族文化財団」は、「レイシャル・ハラスメントは許さない」との信念のもとに、毅然として対応する姿勢を『ウアイヌコㇿ宣言』として表明するとともに、職員の知識や健康の増進と安全・安心な就業環境を確保するため、各種の取組みを進めることを発表しました。
- 『ウアイヌコㇿ宣言』を発表します(pdf)(6/6 Press Release/アイヌ民族文化財団)
- アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律(アイヌ民族文化財団)
- レイシャル・ハラスメント対策(アイヌ民族文化財団)
一、私たちアイヌ民族文化財団は、
私たちの使命であるアイヌ文化の振興、アイヌの伝統等に関する知識の普及・啓発などの活動を通じ、多様な価値観を共有し、アイヌ民族の誇りが尊重される共生社会の実現を目指します。
一、私たちアイヌ民族文化財団は、
アイヌ政策の「扇の要」である民族共生象徴空間『 ウポポイ 』を、アイヌ文化の復興・創造等の拠点として、また、将来に向けて先住民族の尊厳を尊重し、差別のない多様で豊かな文化を持つ活力ある社会を築いていくための象徴として適切に管理運営します。
そして
一、私たちアイヌ民族文化財団は、
個人や民族の尊厳を損なう差別や嫌がらせなどの「レイシャル・ハラスメント」を許しません!
アイヌ民族文化財団は多様な価値観を共有し、アイヌの人々の民族としての誇りが尊重される共生社会の実現を目指すとともに、個人や民族の尊厳を損なう「レイシャル・ハラスメント」を許さないと宣言しています。(「ウアイヌコㇿ」とは、アイヌ語で「尊敬しあう」という意味です)
【参考】レイシャル・ハラスメントとなる可能性のある言動の例です。
- アイヌ民族であることを理由とした侮辱的、否定的、排除的、攻撃的な言動。
- 近代化の過程において、差別をされ貧窮を余儀なくされたアイヌの人々が多数に上ったという歴史的事実の否定。
- アイヌの人々が日本列島北部周辺、とりわけ北海道に先住し、独自の言語、宗教や文化の独自性を有する先住民族である ことの否定。
- アイヌにルーツを持つことについて、勝手に公表したり、問いただしたりすること。
- 【参考】「公益財団法人アイヌ民族文化財団ハラスメントの防止等に関する基本指針」(148KB/pdf) 2024年1月1日