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Territorial control of the ISIS

勢力を拡大するイスラム国とサイクス・ピコ協定

2014年6月29日、イスラム国家の樹立を宣言し組織名「ダーイシュ」(ISIS/ISIL)の名を廃止し、イスラム国(Islamic State)の名を採用すると宣言しました。

Territorial control of the ISIS / Wikipedia 2014年8月16日現在
Territorial control of the ISIS / Wikipedia 2014年8月16日現在

世界各国はこの宣言の有効性を認めていません。

  事実上支配下にある地域
  領有を主張する地域
  イラクとシリアの残り地域

聖戦主義を訴えるイスラム教スンニ派過激組織イスラム国は、異端と見なすシーア派や少数派のキリスト教徒、それにヤジディ教徒などを攻撃、忠誠を拒否すれば処刑、受け入れれば現金を与えるなどの統治手法を使って影響力を急速に拡大させており、チグリス川とユーフラテス川の間に国境を越えた「カリフ国家」建設を目指しています。アラブ社会に残る宗派間・民族間の対立を利用して地域社会を恐怖で支配し、シリア内戦に積極的に介入しようとしない欧米の姿勢にもつけ込んでいます。

イスラム国が国際武装組織アルカイダと違うのは、領土に関する目標があり、社会構造をつくる意志もあることです。彼らは、オスマン帝国の領土を分割し、アラブ世界の国境を引いた第一次世界大戦中の1916年5月16日にイギリス、フランス、ロシアの間の秘密協定「サイクス・ピコ協定」に対して激しい怒りを持っているとされます。

カーン・アカデミーKhan Academy)に「サイクス·ピコ協定」と「バルフォア宣言」の教材(日本語字幕)ビデオがあります。


Sykes-Picot Agreement and the Balfour Declaration:


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