なぜ人は決まった行動で刺激に反応するのでしょうか? 結果に応じて行動は変わりうるのでしょうか? 1890年代にロシア人生理学者イワン・パブロフ(Ivan Pavlov)氏が有名な実験で証明した、無関係な刺激と反応とを脳が関連付ける仕組み「古典的条件付け」と、「オペラント条件づけ」の強化と弱化が行動の変化をどうもたらすのかについて、ペギー・ アンドーヴァー(Peggy Andover)さんが説明しています。
1904年にノーベル生理学・医学賞を受賞して、ロシア人初のノーベル賞受賞者となったイワン・パブロフ氏が、犬を使った非常に有名な実験をしました。彼は犬にエサを見せ、同時にベルを鳴らしました。しばらくすると、その犬はベルとエサを関連付けるようになりました。ベルが鳴るとエサがもらえると学習したのです。最終的にはベルを鳴らすだけで、犬は唾液を出すようになりました。
「オペラント条件付け」は、結果が自発的行動の変化にどうつながるかを説明するものです。「強化」と「弱化」という2つの大きな要素があり、強化子はある行動をもう一度起きやすくし、弱化子は起きにくくします。強化と弱化には正のものと負のものがありますが、これは良い悪いという意味ではありません。正は刺激の追加という意味で、野菜を食べおわったらデザートをもらえるなどです。負は刺激の除去を意味し試験の成績が良かったので一晩宿題をしなくてもいいなどです。
米国の心理学者バラス・スキナーによって開発されたスキナー箱(Skinner box)は、オペラント箱(operant chamber)、オペラント実験箱とも呼ばれ、主としてラットやハトの「オペラント条件づけ」や「行動研究」に用いる実験装置です。
スロットマシーンやオンラインゲームは、プレイヤーの報酬系を強化する、優れたヒト向けのスキナー箱の例として取り上げられることがあるようです。興味深いですね。
- 古典的条件付けとオペラント条件付けの違い – ペギー・アンドーヴァー(YouTube)