史上最大の飛べる鳥は、古代海鳥のペラゴルニス・サンデルシ(Pelagornis sandersi)。これまで発見された中で最も大きくて飛行可能な鳥を特定しました。翼長が21フィート(約6.4メートル)ないしそれ以上で、2500万年前に古代の海の上空をグライダーのように舞っていた公算が大きいということです。

従来の飛行モデルでは、現代のアホウドリの2倍の大きさで、体が余りに重すぎて、長くてぜい弱な翼では飛べないと考えられていました。しかし米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された新しいコンピュータ分析結果によれば、この巨大鳥はどうやら上昇気流に効率的に乗ることができたようで、1週間ないしそれ以上空中にとどまることも可能だったようだということです。
この巨大鳥の生体力学的な分析を行った鳥類古生物学者ダニエル・セプカ博士は、「科学は飛行に関するルールを作っているが、現実の生き物はその迂回路を見つけた」と語ったそうです。
古代生物は現代科学の常識(ルール)を超えていたんですね(^^)
- How the Largest Flying Bird of All Time Stayed Airborne(2016/06/03 Smithsonian Channel)
化石はサウスカロライナ州のチャールストン国際空港の新ターミナル建設現場で31年前に発掘されました。化石はチャールストン博物館に展示されています。ペラゴルニス・サンデルシの名は、同博物館の元学芸員、アルバート・サンダース氏にちなんで命名されました。