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米国で映画「クレイジー・リッチ!」が大ヒットした理由

話題の映画クレイジー・リッチ!(原題は Crazy Rich Asians)は、ハリウッド作品としては珍しい「オール・アジア人」のキャスティング、つまりアジア人の原作、アジア人の監督でアジア人を描いた映画です。そんな作品が巨大な北米映画市場で「3週連続興収1位」になっています。ジャスティン・ビーバーやエマ・ワトソン、クリス・プラットさんなどもオール・アジア系キャストの異色ハリウッド映画を絶賛しています。累計の興行収入も、26日時点で1億6,000万ドル(約180億円)に達しており、2018年(まだ3カ月残っていますが)のランキングでも11位につけています。

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Jon M. Chu, Constance Wu, Gemma Chan, Sonoya Mizuno, Awkwafina, and Henry Golding at an event for Crazy Rich Asians (2018) / IMDb

ジャーナリストの冷泉彰彦さんは「大ヒットした理由」について、「ホワイトウォッシング」を「やめた」ことを指摘します。つまり「米国の多数派観客」を意識して、主役に白人俳優に起用して翻案する手法を、原作者が「拒否」したということです。オール・アジア人キャストで作ったところが、多数派の観客にも大きく支持されたという結果に! その点で「この作品はハリウッドの歴史を変えたと言って良いと思います」と述べています。

恋人ニックに誘われて彼の故郷シンガポールを訪れたレイチェルは、彼がアジア屈指の不動産王の御曹司であることを知る。突然セレブの世界へと足を踏み入れたレイチェルの驚きも束の間─ニックの母や家族親戚には金目当ての交際と思われ、さらには元カノや社交界のセレブ女子からの嫉妬は深く、二人の仲を引き裂こうとする。果たしてレイチェルはこの荒波を乗り越え、“本当の幸せ”を見つけることができるのか─!?

冷泉彰彦さんは「ベタなラブコメという大量消費エンタメ作品ではあるのですが、観る人間の立場によって様々な感想が出てきそうなのが、この作品の特徴だと思います。華僑の本家である中国、あるいは経済成長の歴史ではシンガポールに先行した日本のマーケットで、どう受け止められるかが興味深いです」と述べています。

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