春節(旧正月、今年は2月5日)映画として封切られ、爆発的ヒットとなった中国SF映画の流浪地球(The Wandering Earth)が話題です。中国人SF作家・劉慈欣(りゅう じきん)氏のSF小説「流浪地球」を原作としています。作品は2000年(第12回)銀河賞特等賞を受賞しています。劉氏の本業はエンジニアで、発電所のコンピュータ管理を担当しているそうです。
劉慈欣氏の長編SF小説「三体」は、2015年(第73回)世界SF大会でヒューゴー賞長編小説部門を受賞しています。
大スクリーンに映し出された凍りついた地球、ミステリアスに赤く輝く木星、無残な姿に変わり果てた北京や上海など、中国の映画史上まれにみる特殊効果による映像は、観客全員を震撼させるほどの迫力。この作品から「科学」や「SF」などが人々の話題に上り、「流浪地球により中国SF映画元年がスタートした」「流浪地球は不合格」といった賛否両論が渦巻き、大きな盛り上がりを見せているそうです(人民網より)
- 中国のSF映画「流浪地球」はなぜ爆発的大ヒットとなったのか?(2019年02月12日 人民網日本語版)
2月21日には、Netflixが「流浪地球」の配信権を獲得し、世界190ヶ国、28の言語で配信することを明らかにしています。中国の視点や文化などが色濃く反映しているように思いますが、普遍的な人類共通の価値も描かれているようです。面白そうですよ(^^)
2月8日(金)から米国でも公開され、「中国中心の設定、でもそれって……」「中国とアメリカの文化の違いが鮮明に」「中国のSF映画界にとっては偉大な一歩だが——」など、記者達の感想が面白いです。また、米ニューヨーク・タイムス紙は、2月4日に「中国映画界はついに宇宙競争に参加した」と題した記事を、英ガーディアン紙は、2月11日に「中国は自前のSFブロックバスターでハリウッドに挑む」と題した記事を公開しています。
- Liu Lang Di Qiu (2019)(IMDb) Rating 7.5
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