オバマ米大統領は、初めて被爆地・広島を訪問しました。原爆慰霊碑に献花したあと、被爆者の人たちを前に「われわれは核兵器のない世界を追い求めなければならない」と述べ、核兵器の廃絶に向けて取り組む決意を表明しました。
— 71年前の雲一つない晴れた朝、空から死が降ってきて、世界は一変した。閃光(せんこう)と火の壁が街を破壊した。そして人類が自らを滅ぼす手段を持ったことを明示した。
なぜわれわれはこの地、広島にやって来るのか。そう遠くない過去に放たれた恐ろしい力について思案するために来るのだ。
10万人以上の日本人の男性、女性、子どもたち、数千人の朝鮮人、十数人の米国人捕虜を含む死者を悼むために来るのだ。
そして彼らは私たちに内面を見つめるように求め、私たちは何者なのか、何者になるかもしれないのかを見定めるよう求めるのだ。
彼らの魂は私たちに話し掛ける。そして彼らは私たちに内面を見つめるように求め、私たちは何者なのか、何者になるかもしれないのかを見定めるよう求めるのだ。 —
- オバマ米大統領が広島で演説(全文)(時事通信)
演説後に被爆者団体「日本原水爆被害者団体協議会」の代表委員を務める坪井 直氏らと握手をしながら笑顔で会話を交わしました。坪井さんはオバマ氏と握手を交わしながら、「人類の幸せを掴むためにいろいろなことを語ってくれて、私は胸がワクワクしました。91歳ですけどまだ生きますよ」と話しかけたということです。
そして、自身も被爆者で、原爆で亡くなった元米兵捕虜の研究や追悼を続けてきた森 重昭さんは、オバマ大統領と対面すると涙ぐみ、抱き寄せられると感極まったような表情を見せました。記者に「どんな話を?」と聞かれたが「舞い上がっちゃって覚えてない」と話しました。
- 広島被爆米兵の名前を刻んだ日本の歴史家/森重昭さんのライフ・ワークを描いたドキュメンタリー(nippon.com) 特集記事
ドキュメンタリー映画「灯篭流し(Paper Lanterns)」のフレシェット監督は、「この話は、広島で被爆した12人の米兵の物語です。しかし、私たちはほとんど何も知らない。そのことが私には何とも奇妙に思えたのです。だから、このストーリーを語らずにはいられなかったのです」と述べています。
- PAPER LANTERNS PROJECT(Website) 公式サイト
- Paper Lanterns(IMDb)Ratings 8.3
Paper Lanterns Trailer April 2016 from barry frechette on Vimeo.
- オバマ米大統領、広島で献花 被爆者の手を握り、抱き寄せ(BBC News Japan)