TOYOTAが米国に設立した、人工知能(AI)の研究・開発を行う新会社トヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)の最高経営責任者(CEO)であるギル・プラット(Gill Pratt)氏が、米国ラスベガスで開催された 2016 CES にて体制と進捗状況を発表しています。
TRIのプラットCEOは、「TRIでは、事故を起こさないクルマ、誰もが移動の享受できるモビリティ、高齢者の尊厳ある老後をサポートするロボットなど、人と協調できる人工知能技術の開発に取り組みます。
さらには、新材料探索・生産管理システムなど幅広い領域での応用に向けた技術開発を行ない、社会に貢献したい」と述べています。
TOYOTAは、人工知能(AI)を、これからの産業技術の基盤を担うとともに、新たな産業を創出すると期待される重要技術と認識しています。
今後5年間で10億ドルを投入するTRIを技術イノベーションの拠点と位置づけ、人工知能技術に関する研究・開発を加速させる方針です。
- トヨタが考える自動運転(TOYOTA / Website)
6月29日、SONYの平井一夫社長は経営方針説明会で、人工知能(AI)を活用したロボットの開発に着手したことを明らかにしました。
同社は2006年に犬型ロボット AIBO(アイボ)の生産を終了しましたが、AI技術による高性能ロボットの実用化を目指して再参入します。
また、ゲーム機用に開発した仮想現実(VR)技術は産業分野にも活用して、AI、ロボット、VRという最先端分野の拡充で本格復活を目指します。
SONYは5月18日、人工知能(AI)に特化した米国のスタートアップ企業 Cogitaiに資本参加し、次世代のAIアプリや製品の基礎となるAI技術を共同で開発すると発表しました。出資額は非公開です。
Cogitaiは、テキサス大学のピーター・ストーン(Peter Stone)教授など、AI研究者3人が2015年9月に設立した企業です。センサーから得たリアルデータと、それに基づいて起こしたアクションによる経験から自律的に学習し、賢くなるAIの開発を目指しています。
- AI × Robotics(SONY) 6月30日にオープンしたソニーの求人サイト
次世代の製造業は、人工知能(AI)を基幹技術とした3Dプリンタ、ロボット工場と、クリエイティブなデザイン開発とマーケティングを中心とした少量多品種生産体制が指向されます。
TOYOTAがAIロボットやAIアプリを生産、そして、SONYが自動運転車を製造するようなデジタル革命を期待しています。TOYOTAとSONYは、日本最大の弱点であるコンピュータサイエンスと高度なIT応用力・デジタルデザイン力(21世紀型)が必須のデジタル経済を牽引できると思います。
最近のAI関連業界は、「カンブリア爆発」みたいな感じなのかも? ニューヨーク在住のりばてぃ♪さんが面白い記事を掲載しています(^^)
- 今、アメリカの人工知能業界はまるで「カンブリア紀」?(NYの遊び方)
- ソニーがAI技術による高性能ロボットの実用化を目指し再参入(NYの遊び方)
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