米トランプ政権は、新型マイクロリアクター(小型原子炉)の承認を迅速化するための規則策定プロセスを開始し、企業に原子力発電への投資を促す新たな1歩を踏み出しました。米国エネルギー省(DOE)はマイクロリアクターを迅速に開発・試験・実証できる「前例のない」テストベッド(試験基盤)施設(DOME)を立ち上げました。さらに、原子力規制委員会(NRC)は画期的な規制枠組み案を公表、規制の無駄を削減し、新型マイクロリアクターに対して柔軟でリスク情報に基づく許認可オプションを提供するとしています。
- トランプ政権、小型原子炉「マイクロリアクター」の承認を迅速化──背景にデータセンター需要(5/3 Forbes Japan)
- DOME:Demonstration of Microreactor Experiments(NRIC)

DOMEは高さ約30m、直径約24m、高速増殖実験炉II(EBR-II)の格納容器構造を再利用して建設されました。同施設で、実験用原子炉の概念試験や将来の商業用ライセンス申請に活用可能な性能データを収集します。
原子炉デベロッパーの開発時間やコストの削減、プロジェクトリスクの低減につなげるのが目的です。最大2万kWtの熱出力をもつマイクロ炉の実験用に特別に設計され、初臨界時には安全性を重視した閉じ込め機能を持つなど、世界で唯一の試験施設だということです。
- Licensing Requirements for Microreactors and Other Reactors With Comparable Risk Profiles(5/1 federalregister.gov)

- 米DOE 試験炉プロジェクトを急ピッチで推進(8/20, 2025 原子力産業新聞)
- 米国でマイクロ炉試験設備が稼働開始(4/23 桜井久子/原子力産業新聞)
新型マイクロリアクターは、トラックに積めるほど小型でありながら、軍事基地から災害地帯、送電網に接続されていない僻地まで、あらゆる場所に電気と熱を供給できる安全で強力な原子炉です。
1)1~20MW(メガワット)のエネルギーを生成する。
2)燃料補給なしで約10年間稼働する。
3)少数のオペレーターで運用できる。
4)他のエネルギー源と併用できる。
新型マイクロリアクターは工場で製造され、プラグアンドプレイ方式で、世界の電力供給方法を変える可能性を秘めています。
最近、米空軍は国防イノベーション部門(Defense Innovation Unit)と連携し、基地でのマイクロリアクター開発・運用を担う可能性のある企業を選定しました。下記のスタートアップを含む3社です。
- Radiant Industries(Website)
- Westinghouse Government Services(Website)
- Antares Nuclear(Website)
- マイクロ炉(三菱重工業)