キャズム(原題: Crossing the Chasm: Marketing and Selling High-Tech Products to Mainstream Customers)は、ジェフリー・ムーア(Geoffrey Moore)のハイテクマーケティングについての著書です。
初版刊行の1991年以来売れ続けているハイテク関連企業のバイブル書です。「キャズム理論」として知られるその普遍的な概念は、ハイテク製品を成功に導くマーケティングの基本として広く知られ、スタンフォードをはじめとする多くのMBAコースで支持されています。
ムーアは、テクノロジーのライフサイクルとその各段階でターゲットとすべき顧客を、標準偏差を用いて明確に定義します。
新たなテクノロジーは、最初イノベーター(オタク)に受け入れられ、やがて他者に先んじて投資しようとするアーリー・アドプターによって支持され、そして実利主義者であり、成功の鍵を握るアーリーマジョリティーや保守的なレイト・マジョリティーに採用されていくという過程は、きわめて分かり易い説明です。
本書の主眼は、ライフサイクルの各層の間に存在する溝(キャズム)です。ハイテク製品のマーケティングでは、自分たちがライフサイクルのどこに位置するのかを正確に認識し、首尾よく溝を越えていくことが成否を分けるというものです。
・INNOVATORS(イノベーター)
ー新しい技術が好きで、実用性よりも新技術が好きな人。オタク。
・EARLY ADOPTERS(アーリー・アドプター)
ー新しい技術によって、競合相手などを出し抜きたいと思っている人々。
・EARLY MAJORITY(アーリー・マジョリティー)
ー実用主義で役立つなら新しい技術でも取り入れたいと思っている人など。
・LATE MAJORITY(レート・マジョリティー)
ー新しい技術は苦手だがみんなが使っているなら自分も使わなければと思う人たち。
・LAGGARDS(ラガード)
ー新しい技術を嫌い、最後まで取り入れない人々。
CES2017に出展していた株式会社Cerevo代表の和蓮和尚氏のブログでは、「家電から車まで、何もかもがAmazon Alexaに蹂躙された」「スタートアップシーンのほぼすべてはフランスに持っていかれた」この2点に尽きるCESだった。として興味深い記事を書かれています(^^)
- 大手メディアが書かない、CES2017の実態(出展者目線)(和蓮和尚/キャズムを超えろ!)
- Chasm(Google画像検索一覧)改変後の再使用が許可された画像